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三度目の対峙

 ベリオレットが指示を出してからその後の報告は全く来る事は無かった。パル達を倒す為の計画はどうなっているのか?そんな情報すらも入ってこなかった。アルカット神殿でパル達と戦ったカオス教の集団は、教祖のいる王都アナタリアへ報告の為に向かっていた。集団の行動は素早かった。通常かかる日数よりも少なく王都アナタリアに辿り着いた。

 不安になっていたベリオレットにその時が来た。幹部がアルカット神殿から状況の報告の為にやって来たと報告があった。戻って来た集団は、王都アナタリアの城の中に入ると玉座の間で教祖にアルカット神殿であった出来事を全て話した。ベリオレットが幹部から伝えられた報告は、望んでいた報告ではなかった。その報告を聞いたベリオレットは怒り狂いその場にあった物を床へと投げまくった。物が割れる音が響く中でもベリオレットは今起こっている出来事が信じられなかった。怒りが収まると次の対策を考える為に報告に来た人間を玉座の間から出て行くように指示をした。

 カオス教の集団と同じアルカット神殿にいたパルとツクレードは少し遅れてアルカット神殿から王都アナタリアに向けて長い道のりを急いでいた。パルとツクレードは、カオス教の集団がかかった日数よりもかかって王都アナタリアに辿り着いた。一方その頃、リメリアとオルドラが行っていた修行は、長い時間がかかったが後は術の詠唱を残すのみだった。術の詠唱を始めてしばらくすると、リメリア達は術の詠唱を完了させて術の継承が終わった。術の修行が終わると長老にお礼を言うとフェアリー族の里を出て合流の場所王都アナタリアへと急いだ。

 王都アナタリアに辿り着いたパルとツクレードは、リメリアとオルドラがまだ来ていない事確認すると先に城の中に気づかれないように入る方法を探して王都アナタリアをかけ回った。それから二日後フェアリー族の長老に時を越える術を教えて貰う為にフェアリー族の里に行っていたオルドラとリメリアが王都アナタリアに辿り着いた。リメリア達と合流する二日間の間にパルとツクレードは、城に入る方法を探しだしていた。あの城には、今は使われていない地下水路があるらしいとの情報を手に入れて地下水路の入口を探しだしていた。パル達は、カオス教の監視がついていないかを確認しながら地下水路の入口に向けて歩き出した。歩きだしてからもカオス教の監視を注意しながら地下水路の入口に辿り着いた。地下水路の入口は、周りから分かりにくくなっていて中は薄暗くジメジメしていた。パル達は、周りに注意しながら地下水路の中に入っていった。水路には今も水が流れていて音が凄かった。水路を進んで行くと牢屋らしい鉄格子がある部屋が見えてきた。鉄格子のある部屋を見ながら歩いて行くとある鉄格子の部屋に亡骸があるのが見えた。その亡骸からはなぜかオーラがあるように見えた。気になってその亡骸の前に行くと床に血で【なんであいつが王である私の代わりをしているのか!!】と書かれていた。その血文字にパル達は、カオス教の教祖が王のフリをしている事をさらに確信した。パル達は、地下水路を進み上に上がる階段をのぼって城の内部へと潜入した。カオス教の幹部は教祖のベリオレットの元に急いでいた。幹部は、城の中に潜入したパル達にいち早く気づいていてベリオレットがいる謁見の間へと・・・・・・

 パル達は、地下水路を抜けて城の内部へと入ってくると外はもう夜になったのか暗くロウソクに灯りがついて揺らめいていた。パル達は城内の兵士に会わないようにひっそりと謁見の間に向かおうとした。謁見の間の手前までは何事も無く来る事が出来た。パル達は何事も無く謁見の間に来たと思っていたその少し前にカオス教の幹部は詠唱を謁見の間に辿り着いていた。そして幹部は、謁見の間に入ると「あの時を越える術を使って生き延びてください」と叫んだ。幹部がそう叫んだその時パル達が謁見の間の扉まで辿り着いていた。パル達は辿り着いてすぐに謁見の間の扉を力強く開けて中に突入した。謁見の間には、フードを被った人間と王のフリをしていたカオス教の教祖がそこにいた。カオス教の幹部は、パル達が謁見の間に入ってきたのに気づくと教祖を守って時間を稼ぐ為にパル達に攻撃を仕掛けてきた。その攻撃に対応してパル達も攻撃をした。カオス教の幹部との戦いは互角だった。ベリオレットは、幹部のその行動で今何をするべきなのかを悟って時を越える術の詠唱をし始めた。カオス教の教祖は、何やら術を使う為の詠唱をしていた。リメリアとオルドラは、カオス教の教祖が詠唱している術に見覚えがあって阻止しようと動いたが、カオス教の幹部がパルとツクレードが攻撃しているのを躱しながらリメリアとオルドラの行動を止める為の行動を起こしていた。カオス教の幹部の行動によってリメリアとオルドラは、教祖の術の詠唱を阻止する事が出来なかった。謁見の間は、パル達と幹部の戦っている剣が交わる音と共に時を越える術の詠唱の言葉が響き渡っていた。時を越える術の詠唱が続き魔法陣が浮かび上がってきた。「もうすぐだ」そう呟いてベリオレットは時を越える術の詠唱スピードを速めると魔法陣が完成した。教祖の術の詠唱は長い時間かかったが、幹部の時間稼ぎによって完成して魔法陣が出来上がってしまった。完成された魔法陣は凄い光を放っていた。ベリオレットは、急いで光を放つ魔法陣の上に乗ると姿が消え時の狭間へと移動した。その時に幹部とパル達が戦っていた姿が残っていた。カオス教の教祖は出来上がった魔法陣の上に乗ると光が魔法陣を包み込んでその光が消えた後にはカオス教の教祖の姿は消えていた。カオス教の幹部がその様子に視線を向けたその時パル達は、幹部に攻撃を仕掛けた。幹部はその場に倒れ込んだ。


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