タリスタの旅
封印されたゼルスの封印を解く方法を見つける為に魔王城を後にしたタリスタは情報を集める為にアルカット神殿の北にある国に向かう事にした。タリスタがアルカット神殿の北にある国に向かおうと思ったのはパレット様がこの場所に来る前にいた場所があるとされていたからだった。タリスタはパレット様の不思議な力の事を知っていてパレット様がいた場所にもしかしたら封印を解く方法を知っている人間がいるかもしれない。タリスタはそんな事を考えながら北へと向かっていた。アルカット神殿を越えて最初に着いた町がアルカリアという町だった。タリスタはそのアルカリアの街で情報を集める事にした。アルカリアで封印を解く術の情報を集める為に話を聞いて回っていると町の人間は鍛冶屋にいるゼルという人間の情報を教えてくれた。タリスタは教えて貰った情報を元にアルカリアの鍛冶屋に向かった。タリスタは鍛冶屋に向かいながらゼルという人間は一体どんな人間なのかを考えながら歩き続けて鍛冶屋に着くとゼルという人物を探し始めた。タリスタが探していると鍛冶屋の奥からある人物が現れた。タリスタはその人間の顔を見て驚いた。奥から出て来た人間はパレット様の顔に似ていたからだった。タリスタは奥から出て来た人間に名前を聞くと相手はゼルと名乗った。パレット様に顔が似ているゼルにいろんな事を聞いてみるとある集落から来た事が分かってゼルにその集落の場所を聞いて行ってみる事にした。タリスタはすぐさまアルカリアの街を出て歩きだした。ゼルから聞いた集落がもしかしたらパレット様がいたという場所なのか?そんな事を考えながらしばらく歩き続けているとゼルから聞いた集落の近くまでやって来ていたはずだった。ゼルから聞いた場所はここで間違いないはずだったが周りに集落は見当たらない。『何故だ?』とタリスタが思っていたそんな時、その場所の空気が変わり周りから人間達が現れて攻撃を仕掛けてきた。いきなりの事でタリスタは突然現れた人間達の攻撃を躱し続けた。現れた人間達はなかなかの手練だったがタリスタには勝てなかった。タリスタは現れた集団に戦いながら集落の事を聞くと集団は自分達が集落の人間だと言ってきた。タリスタは集落の人間に集落に連れて行ってほしいと頼むと集落の人間は戦いをやめてタリスタを集落へと連れて行った。タリスタは集落の人間によって集落へと連れてこられた集落の中を連れて来た人間と歩いて長老のいる場所へと向かった。長老の家に辿り着くとタリスタはドアを開けて中に入った。中に入ると目の前に長老と思われる人間が立っていてタリスタは長老と思われる人間に挨拶をすると長老はタリスタにここに来た目的を聞いてきた。タリスタは長老に集落に来た目的を話すと長老はタリスタにこの場所にタリスタの目的の物はないと伝えてきた。それを聞いてタリスタは何処に行けば分かるのかと長老に聞いてみると長老は封印を解く事が出来る方法の在処をタリスタに伝えその場所の地図を渡してきた。タリスタが渡された地図を見るとその場所はここからかなり遠い場所にあった。タリスタは長老にお礼の言葉を述べた後集落の入口へと向かって行った。タリスタは集落の入口に着くと長老から貰った在処の地図を再び見てその場所までの道を歩き始めた。この集落から近い町は一週間ほどかかる場所にあった。タリスタは目的の為に一歩一歩進んでいった。しばらく進んで行くと空から水が垂れて来ていた。それから雨は勢いよく降り出してきてタリスタは雨宿りできる場所を探して歩き回っているとさらに雨音が強くなり土砂降りになっていた。近くに森が見えて土砂降りの中森へと向かっていった。森の中を進むと洞窟らしきものが見えてくるとタリスタは洞窟らしき場所で雨宿りする事にした。洞窟に入ったタリスタは火を起こして雨で濡れた服を乾かした。洞窟の中が起こした火で明るくなって服を乾かしている間にタリスタは休息を取る事にしたが疲れがピークに達したのかしばらく眠りについた。タリスタは眠りについてしばらくして頭の中に夢が現れた。今もあの魔王城で封印された状態のゼルスがいてそのゼルスの前に二人の人間が現れていた。二人組の人間は封印されたゼルスに向かって何か話しかけているような様子だった。タリスタはこれが現実か夢か判断出来ないようなぐらい鮮明な出来事に待ってくれと呻き声をあげていて呻き声はタリスタしかいない洞窟に響き渡った。
呻き声をあげたすぐ直後にタリスタは眠りから目覚めた。眠りから目覚めたタリスタはすぐさま辺りを見渡すと周りは休息を取った洞窟の風景だった。その風景を見て夢を見ていたと確信したが『あの現実のような夢は一体何だったのだろうか』と思いながら乾いた服を着た。降っていた雨は止んでいてタリスタは洞窟を出てまた目的の場所に向かって歩きだした。あの夢を見てからどれくらいの時間が過ぎたのかようやく近くの町までやってきた。その町はマスタリアという町で今まで見た町とは風景と町の人間の服装は違っていた。その違いに遠くまでやって来た事を実感していたタリスタはマスタリアで目的の場所の情報をさらに聞き込んでみるとマスタリアの人間が言うにはその場所には昔からある遺跡の跡が残っているだけだと・・・・・・その情報を聞いてタリスタは謎が増えて頭がこんがらがっていった。『なぜあの集落の長老はこの地図を俺に託したのか? 遺跡に何があるのか?』と考えながらも謎が増えたタリスタはわからないままマスタリアの町を出て遺跡の跡が残っている場所へと向かった。遺跡の跡がある場所へと歩き続けて長老が在処の地図を渡した理由がわかる遺跡の跡へと辿り着いた。タリスタの目の前に寂れかけている古代文明の遺跡らしき建物が見えてその建物の中へと入っていった。中は時間が経ちすぎているのか崩れまくっていて微かにその痕跡が見えるだけだった。タリスタは遺跡の奥へと進んで行くと崩れまくっている遺跡の中で一カ所だけ太陽の光が当たっている場所があった。タリスタはその光が当たっている場所へと進んで辿り着くと光がタリスタを待っていたかのように包み込み始めた。タリスタを光が包み込んでいった後に包み込んでいた光が消えるとそこにはタリスタの姿はその場所から消えていた。タリスタの身に何が起こったのか・・・・・・
光が包まれた後、タリスタは意識が無くなるのを感じていた。包まれていた光が消えてしばらくしてタリスタの意識がはっきりしてきた時、タリスタは全く見覚えのない場所に倒れていた。タリスタが覚えているのは寂れかけていた古代文明の遺跡で光が当たっている場所にいた事は覚えていた。タリスタは訳がわからずその場所から少し離れて近くに町が無いか探そうと歩きだした。歩き続けてしばらく行くと何か見えてきたがまだハッキリと何かがわからなかった。何かを確認する為にさらに近くに行くとタリスタは驚いた。タリスタに見えたのは今まで自分が見た光景とは全く違っていて建物が金属で覆われている建物が立ち並んでいた。タリスタは見た事の無い建物を横目にまっすぐ歩いていてしばらく歩き続けてある場所を通った時に自分では分からない感覚を肌で感じて近くにあった建物の扉を開けて中へと入った。タリスタが入ったその場所に先客の何者かが訪れていた。タリスタは先に訪れていた人間に気づかれないようにその人間に近づいた。気づかれていないはずだったがその人間は何かの気配を感じてこっちに振り向きタリスタに向かって尖った物を出してきた。それに驚いたタリスタは動きを止めた。その行動がよかったのか尖った物は顔の寸前で止まると尖った物を出してきた人間はタリスタに「お前はあいつらと同じ人間か」と聞いてきた。タリスタは聞かれた事が分からなかったので問い返すとその人間はタリスタにある話をした。その人間が話したのはこの場所の事でタリスタからすると古代文明のあった場所だった。タリスタはその話を聞いてから自分の名前をその人間に伝えた。その人間はタリスタの言動からあいつらとは違うとわかったようだった。タリスタはその人間に封印を解く方法を尋ねるとその人間は知っていると答えた。封印を解く方法を知っていると言った人間はその方法をタリスタに教えてきた。その方法とは封印を解く薬を使う方法だった。タリスタはどういう物なのかと聞いたがその人間は今手元にその薬は無いと言ってきた。タリスタはその人間にその薬を作ってくれと頼むとその人間はタリスタにまず薬の材料を取ってきてくれと言ってきた。タリスタは「わかった」と言ってその人間に薬の材料がある場所を聞いた。その人間は薬の材料がある場所の情報と薬に必要な物を書いた紙を渡してきた。タリスタは紙を受け取ると薬の材料がある場所へと向かった。薬の材料がある場所へと向かうタリスタは自分に向けてくる何者かの気配を感じていた。何者かの気配が途中からずっと付いてきていてタリスタはその付いてくる気配をうまく躱しながら封印を解く薬の材料のある場所に辿り着いた。タリスタは中に入って薬の材料に必要な物をその部屋で一個一個確認しながら探し続けた。しばらくして必要な物を全て探し終わると部屋を出てあの人間がいた場所に戻ろうとしたその時、躱していたはずの気配をまた感じた。付いてきていた気配と同じ気配がタリスタに近づいてきていた。タリスタ近づく気配で振り返るとそこには怪しいオーラを放つ人間が立っていた。その人間はタリスタに向かって攻撃を仕掛けてきた。タリスタはその人間の攻撃を何回かは躱し続けていたがその人間は強かった。タリスタはこんな所で時間を使っているわけにはいかなかった。タリスタはその人間から一目散に逃げ出すとそのまま急いで薬を作って貰う人間の元に走った。振り返らず走り続けるタリスタは強すぎる人間から逃げ延びて元の場所に戻ってきて薬を作ってくれる人間に持ってきた薬の材料を渡した。作ってくれる人間はタリスタが持ってきた薬の材料で封印を解く薬を作り出した。タリスタは薬が出来るまでその部屋で待ち続けていて薬の完成までに三日かかった。薬を使った人間はタリスタに完成した薬を渡した後に名前を名乗ってきた。薬を作った人間の名前はメイトスと言ってタリスタに向かって「時を越えて来たか?」と尋ねた。タリスタはその言葉に驚いたがとりあえず「そうです」と答えた。そうですと答えたタリスタだったが時を越えたかどうかわからなかった。メイトスはタリスタに向かってお前の時代に戻ってやらないといけない事をしろと励ました。タリスタはその言葉を聞いてメイトスに別れを告げて光が消えていた場所に向かう事にした。