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夜明け
拙い文章かもしれませんが、お楽しみいただければ幸いです。
これはフィクションです。
「起立、気をつけ、さようなら」
やっと終わった。
授業中も彼女が頭を離れなかった。揺れて煌めく白髪に澄んだ琥珀のような瞳。
もう一度会いたい。今日行けばまた会えるだろうか。
とりあえず、1度帰ろう。
「ただいま」
母さんは仕事でいない。父さんは単身赴任って言ってた。家に帰っても僕1人。
ランドセルを放り投げ、ソファでお菓子を頬張る。
彼女はポッ○ーは好きだろうか。
今度は手土産を持っていこう。
そして彼女のことは誰にも内緒にしておこう。
僕だけの秘密。
「いってきます…」
夜明け前、あの石畳の階段を登る。
まだ空気は冷たいが、そんなこと気にならないくらいに僕は夢中だった。
読んでいただき、ありがとうございます。
こんちゃんは何が好きなんでしょうね。