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出会い
拙い文章かもしれませんが、お楽しみいただければ幸いです。
薄暗い林道、石畳の階段を登る。
私はここで会わなければならない人がいる。
幼い頃からずっと、そんな気がしている。
「はぁ…はぁ…」
長く急な階段を登り、鳥居を潜る。
振り返れば霧がかった街並みが朝日で煌めいていた。
「今日こそは…」
枯葉を被り、蜘蛛が巣を張り、獣の跡が残る社。
息を整え、鈴を鳴らして呼ぶ
パン!パン!
「おいでませおいでませ」
鈴と柏手、かすかに聞こえる草の音、小鳥のさえずり。
虚しくも涼しい山の上で、ただ拝むことしか出来なかった。
「…ダメか」
踵を返し山を降りようとした時、鈴の音が鳴った。
「わしを呼んだのはお主か?」
小さく幼い可愛らしい、ここにいるはずのない声。
賽銭箱の上に座る彼女に、僕は目を疑った。