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3話ー平和の形とシタラーム。

花海は匿名の手紙を受け取る。

花海はその内容に衝撃を受けた。

その街は魔物が全てを支配して民主主義というのはカタチだけで、実際は専制主義の街であるというのだ。

それに気づいた両親が失踪したと、その手紙にはそう書いてあった。


花海はシタラームへ行くことを決断する。

花海はシタラームを散策する。

しかし、シタラームは賑わっており、問題らしい問題が見えない。

「住人はフレンドリーだし、なんか問題があるようには見えないね」と花海は言う。

花海は異常が見られないシタラームを後にする。

花海はその子と手紙のやりとりだけは続けるが、いずれその手紙の返信が来なくなってしまった。

花海はシタラームの魔物を討伐しなかったことを後悔する。

悔やんでも悔やみきれなかった。

「おそらく、もうあの子は魔物の餌食になっているわ」と花海は呟いた。

花海は復讐のために再びシタラームへ向かう。

白金由理子は不安げな表情をしていた。


シタラームへ着くなり、すぐに魔物を探そうとする花海。

しかし、魔物は警戒して出てこない。


魔物がなかなか出てこない事に腹を立てる花海は魔法を空撃ちする。

住人はパニックになり、シタラームの警察が出動し、能登花海は身柄を押さえられてしまう。


深夜に独房のフェンスが破壊される。

花海は驚く。

花海は「由理子!?」と声を上げる。

白金由理子は「静かにして下さい」と言い花海の口を押さえる。

そして、シタラームの警察署から脱出した二人は自分の車へ戻ってシタラームから逃げた。

花海は呟く。「シタラームにはシタラームの平和がある…平和の形はそれぞれ違うよね…」

花海はシタラームを避けて旅に出る。


花海は海辺に車を止めて海岸線を歩く。

花海は海辺に咲く花を見つけた。

白金由理子は「もしかして、祖国の事を考えていましたか?」と花海しかいない海岸でそう言う。

花海は「そうね…。考えてしまっていたわ」と否定をせずに肯定した。

「一回、里帰りしない?」と白金由理子は提案する。

花海は「そうね…。でも、もうちょっと稼いでからにするわ」と里帰りを先延ばしにした。


次の町へ行くと、待っていましたと言わんばかりに歓迎される二人。

花海たちは困惑する。

町長は言う。「この町は今、危機に瀕しています。魔物が暴れているので…」

花海は「私に任して下さい」と言い、魔物が出る夜を待つ。

魔物が出るように潜伏しないよう小細工をしなくても、魔物は普通に町を荒らしにやってきた。

花海は「今日があんた最期の日よ」と言う。

花海は空から、何本もの大きな剣を魔物に浴びせる。

魔物は簡単に討伐できた。

しかし、問題はそれからであった。

魔物同士の力関係が崩れてしまい、他の魔物が町を荒らすようになったのだ。

その所為で以前より町は荒廃していく。

花海は自分の分の報酬を全額返納して、町の警備をするようになる。

白金由理子も野良の魔物の討伐を手伝ってくれたが、花海ため息を吐く。

白金由理子にそれを聞かれてしまう。

白金由理子は「どうしたのですか?」と聞く。

花海は「あのとき、素直にあなたの言うことを聞いて里帰りをしておけば良かったなって思ったのよ…」と深い溜息を吐いた。


大きめな野良の魔物を倒したある日。

花海は由理子に言う。「警備が一段落付いたら、里帰りしましょ…」

白金由理子は急にやる気を出して「頑張って、この仕事を片付けるわ」と言った。


しかし、警備は一段落付くどころか魔物同士の力のバランスが、どんどん崩れて忙しくなる一方だった。


白金由理子も花海も里帰りの準備自体は終わっていたが、帰る余裕が出来ない。


白金由理子は不満げに「いつになったら余裕。できるの?」と言う。

花海は由理子の帰国欲が限界に達している事をその発言から察する。

花海は少しの余裕を見つけては強行里帰りを画策する。


そしてある日。

魔物が全く出ない日が一日あった。

花海は白金由理子を車に乗せて、走り出す。

白金由理子は「どこへ行くの?」と言う。

花海は「空港!里帰りしたいんでしょ?」と言う。

白金由理子は「ありがとう…」と言う。

花海は「お礼は無事に祖国に着いてから」と言って笑った。

花海は空港で飛行機のチケット二人分を取った。

そして、保安検査を滑り込みで受けて。

二人は飛行機に乗って祖国を目指した。


次の朝。

二人は無事に祖国へと着いた。

花海は空港で涙を流していた。

白金由理子は「良かったね。花海さん」と言い目に少し涙を浮かべた。

もうちょっと長くなるはずが短くなってしまいました。

おそらく、次あたりで完結の予定です。

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