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モブは普通の〈モブらしい〉生活を送れない  作者: 里道アルト
第四章 警告
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変わらないテスト

「は、はーい!!皆さん席についてくださいよーー」


 子供先生は可愛らしく机を二度三度叩いて、みんなの注目を集める。かなり、だらっとした様子で授業を受ける気持ちにならない憂鬱な時間だったが、先生の一言で空気はガラリと変わった。


 みんな、子供先生の動きに焦点を集めたのだ。


 僕もたわいのない会話を楓達と繰り広げていたが、如月さん達はその一言で自分の席に帰っていき、僕も思わず先生に目線を合わせた。


 だがしかし、まだチャイムは鳴っていないし、時計を見ても授業が始まるまであと数分はあるのだ。


 一体何事なんだろう?温厚な先生だが、少し怒っているような気配がした。クラスが先生の威圧でなんとも言えなくなった所で、学級委員長が手を挙げ、


「先生、まだ時間ではないと思うんですけど」


 と告げると、先生は慌てたように時計を見直して、


「ごめんなさい。ちょっとゴタついてて冷静さを欠いてましたのだよー。本当にごめんなさい(...あのクソ狸め)」


 先生の小声の内容は聞き取ることが出来なかったけれど、あっちで大変なことがあったらしいことは察せられた。


「いえいえ、お勤めご苦労様です」


 と学級委員長が言ってくれたおかげで少し気まずい空気も幾分かマシになった。もうほんの数分だからという理由でみんなも席を立つことはせず早めに始めて、早めに終わろうという流れになった。


 相変わらず、いくら大変そうでも授業始まりのテストは欠くことなく持ってきていて、また漢字テストを僕はやっている。


 さすがにかかし(案山子)とかししゃも(柳葉魚)とかは適当にしか書けなかったが、初志貫てつのてつが本当に分からなくて困惑することになるとは思わなかった。いや、徹か撤かどっちかまでは絞れたんだけれど僕は結局撤にして採点されて帰ってきたテストはちゃんとバツがされていたのだ。


 まじで、漢字はよく分からん。そう思いながら、如月さんの方を見ると完全に頭を抱えていた。


 今回は普通に難しかったからまぁ仕方ない。といっても、僕はギリギリセーフなので居残りはしないのだが。


 とりあえず、居残り確定だーという顔をした如月さんには心の中で謝っておこう。


 ごめん、僕の方はなんとかなったよ...。


 ちなみに隣の楓は当然のごとく満点。さすが、大先生である。


 分からないとことか知らないことは全部楓に聞いたら教えてくれる、なんなら楓に知らないことなんてないのかもとさえ思ってしまう。


 やはり、勉学優秀というのは立派なステータスなんだなと感じた。


 次の勉強会こそはしっかりと講義を聞かねばと思った。

なんとか書いたけど謎回に...

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