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モブは普通の〈モブらしい〉生活を送れない  作者: 里道アルト
第三章 勉強会
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休日が終わって

「はぁ、疲れた」


 僕はベッドに横に倒れて上を見上げた。


 ういとお風呂に久しぶりに一緒に入った後、夕食を食べて自分の部屋に戻ってきてそうそう昨日と今日の疲れがどっと押し寄せてきた。


 これ以上普通の生活らしからぬことが起こると本当に身が持ちそうにない。


 生涯見ることはないと思っていた女性の慎ましい姿を昨日と今日だけ直に見てしまうという機会が二度もあった。


 恥ずかしくて緊張して自分の体の熱が消え去らないことが何度もあった。


 他人と関わらないと決めていた中学のあの時と比べたらもう一年分以上は話した。


 この変化は異常だ。高校に入ってこんなに周りも自分も激変するとは思ってもみなかった。


 適当にしか過ごしていなかった、自分の嫌なことから逃げていた、リスクを恐れて前に踏み出せなかった、他人を恐れ、関わり合いを恐れ、ひとりぼっちをむしろ好ましいと思っていたあの時の自分から今は少し変わってきてる。


 他人と関わるのも悪くないかもななんて考えている自分はやっぱり違和感もあり戸惑いもある。


 でも、僕はそういうことを考えられるようになったんだと喜ばしい心持ちにもなった。


 誰かが、いつか、周りが変われば自分も変われるなんて思っていた。それは甘い考えかもしれない。それは本当ではないかもしれない。


 でも、それはきっかけになると知った。


 僕は高校に入って楓に出会うことで世界が変わったように人と関わるようになった。

 楓の友達である如月さんや夜野さんとも何もしなければ今まで通りなら関わり合うことはなかっただろし、たとえ関わってたとしても絶対億劫になってだろう。楓と入学最初に出会わなければ、こんな風に関わることもなかった。


 そう考えると楓と出会うことは僕にとって必要で必然のことだったのかもしれない。僕が、死なないために生きていけるように神様がくれた人生の機会(チャンス)みたいな?言ってて自分で恥ずかしくなるけどでもそれくらい大きな変化の渦の中に今の自分がいる、そんな気がしてる。


 まぁ何にしても楓と出会って僕自身が変わりかけているのは事実だ。


 だって、こんなにも明日に期待してるなんて自分でも驚きなんだから。僕は少しだけ学校が楽しい場所に変わってきていることを嬉しく思えた。


 だが、少し疲れた。本当に少しだけだが、慣れないことを頑張ってやっていくには気力がいり、僕はもう限界が来てしまっている。僕は自然と瞼が落ち、目の前が真っ暗になって、意識を手放した。

感想パート、時間がなかったとかじゃ全然ないんだからね・・・


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