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モブは普通の〈モブらしい〉生活を送れない  作者: 里道アルト
第一章 人間陰キャはやめれん
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RINE交換会終了

「オッケー。登録しといた」


「よろしくお願いします」


「いきなり、三人も女子のRINEを手に入れるなんてやるじゃないか、悠斗」


「ほとんど、いや一〇〇%伊波さんが原因だけどな」


 というか自己紹介に時間を使うはずが、いつの間にか周りもRINE交換会になっていた。(なお、僕は一人の男子とも話せてない)


 あと、先生も全く注意しない。どころか、先生まで混ざってRINEを交換しようとしていた。


 別にスマホ禁止の学校じゃないからいいんだろうけど、全員自由がすぎる。秩序ってものが全く感じられない。


 そんなことをしていると、まぁ、時間は早く経つもので、


「あと、一〇分だから、そろそろ席に着いてくれ〜」


 と、初めて先生が先生らしいことをするとさすがに皆も、席に着いた。


 ちなみに、僕はずっと女子に捕まっていて(普通なら喜ぶところなのだが、男友達を作る時間を潰されたという意味では最悪)、ずっと話を聞くbotと化していた。


 そして、異次元の会話を聞き終えると僕の頭は完全にショートしていて、貴重な休み時間を無駄に費やしてしまった。


「大丈夫か?ボォーっとしているぞ。もう休み時間終わるし、そんな燃え尽かれても困ってしまうぞ?」


 楓の呼びかけでようやく、現実世界に戻ってきた。やはり、女子との会話は危険だと思った。


「え、えっと。次はなんだっけ?」


「次は国語だよ」


 楓は新入生代表の挨拶と登校時のあの事件からは想像できないくらい実はちゃんとしてるのかもしれない。


 楓は今日の口頭で伝えられた時間割をメモ帳に残していたらしい。


「伊波さんが真面目なのか真面目じゃないのか、分からなくなってきたよ」


「私はいつも大真面目だよ、何事も全力で取り組んでいたら楽しいでしょ?」


 僕とは全く真逆といっていい思考回路だ。僕は自分の行動全てに無気力だから。単純にすごいなと思った。


「僕はそんなふうに思って行動できないけどな」


「ふぅーん。ま、大丈夫だよ。私に任せなさい!!」


「嫌な予感しかしないんだよなぁ」


 楓は口元に人差し指を近づけふふふっと不敵に笑った。


 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


「ねぇ、あの灰羽っていう子どう思います?」


「ま、楓に捕まったんだから苦労することになるんじゃね~」


 楓の友達、夜野(やの)芽衣(めい)如月(きさらぎ)ぬめは少し離れた席で、二人の様子を観察していた。


「ほら、私達も不登校とか一番目立たないとかで捕まったクチじゃん」


「そうですね。私達、お互い関わり合いなんてありませんでしたね」


「清楚系とギャル系の組み合わせおもしろいなんて言う理由で私ら、初顔合わせだったしね」


 はぁ、っと二人は息を合わせ楓の自由っぷりを思い出し笑った。でも、彼女がとても献身的だということも知っている。毎日不登校だった如月の家に彼女は何度も足を運んだし、クラスで一番影が薄いと言われた夜野を見つけ、心を開くまでずっと突進し続けた。その結果、同じ高校に通うことになったのだ。


「でも、驚いたよね。今日登校初日だから一緒に行こうって言ってのに、もう先に行っちゃうし」


「早く着いた楓から、『今日は、一旦無視してもらえないだろうか』って意味深なメールが届いたな」


「自己紹介タイムでいきなり男子のところに連れていかれましたし」


「私もびっくりだよ。まさか、男子を連れてくるとは思わなかった」


「そうですよね!!私、男子と話したことなんてないから何言えばいいか分からなくて」


「ま、大丈夫だろ。楓が連れてきたやつなんだし、いつもどーりで」


「そ、そうですかね?」


 如月は、再び目線を二人に向けると、少し息を吐き、独り言をつぶやいた。


「ま、ここからが大変だな」


 隣にいた夜野は首をかしげ、如月は何でもないよと伝えた。







こんにちは、里道アルトです。毎日投稿引き続き頑張ってます。基本、夜の12時30分くらいに作業が終わり、その時間にしか投稿ボタンを押せないのでこれから予約投稿を利用しようとかなんとか考えています。まぁ、うまくいかないかもしれないので、この話だけかもしれないですけど...

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