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モブは普通の〈モブらしい〉生活を送れない  作者: 里道アルト
第三章 勉強会
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お風呂

 ういは火照った体で気持ち良さそうに風呂場から出てきた。今で、一時間五〇分あともうちょっとで二時間目に入る所だった。


 ちゃんとのぼせてるとかじゃなく気持ちよーく寝てただけらしい。体から湯気を立ち上げながら


「めっちゃいい湯だった。兄貴、家にも泡風呂実装しよう」


 とか言い始めるういをなだめて、僕もタオルを持って風呂場に向かった。


「じゃあ、行ってくる」


「行ってら〜」


「湯、抜くの忘れないでね〜」


「行ってらっしゃい、です」


「まじ、いい湯だから」


 僕はまるで戦場に行くかのように宣言してみんながそれぞれ見送ってくれたのを確認して、風呂場に入った。


 洗濯機の中は絶対覗かない。僕が使う用はないし、何より中には僕が見てはいけないもの、夢が一杯詰まってるから。


 僕はタオルを物置場所に置いて、浴室の中に入った。


 中はやっぱりうちより二回りくらい広くシャワーと風呂の間がけっこうある。うちは詰まっているから一人ずつしか入れないが、ここは二人入っても問題はない。


「やっぱり広いなぁ」


 そう言葉を漏らした。実際驚くほど広いし、部屋が多いという特徴の次に別荘感が出ている所だと思う。


 ここでも、僕は立ち振る舞いを気をつけなければならない。それは下をなるべく見ないということだ。何とは言わないが、それが見つかったら僕は正気ではいられないだろうからな。


 次に、シャワーを浴びて、髪の毛を洗う。


 僕でも知ってるメイカーの絶対いいとこのシャンプーが目の前に置いてある。シャンプーはこれしか置いてないし、僕なんかが使うのはもったい気がするが僕はこれを使って髪を洗った。


 泡がいい感じに髪に馴染んで、気持ちよかった。シャンプーの匂いは柑橘系で流し終えた後でもほんのり匂っている。楓の髪からよく香る匂いだと思った。


 次に、体を洗う。


 しかし、うちにはある体を擦るものがないので周囲を少し見渡すと、ボディタオルは四つ同じとこにかけられていて、どれが僕が使っていいやつなのか分からない。


 触れて、濡れてる濡れてないの確認をするのもうちじゃありだが、他人の家でそんなことは許されない。


 僕は結局手で全身を洗うことにした。ちなみにせっけんとかはここにはなく、ボディソープと書かれてるものしかない。


 あとはお風呂に入るだけ、僕はゆっくり湯船に浸かった。


 これが今まで彼女達が浸かってきたものだとは考えたくもない。女の子の匂いがホワホワーンと少し鼻につくだけで僕はものすごく動揺した。


 泡風呂はたしかに気持ち良かったけど、本当に心臓に悪い。僕が風呂をちょっと自然に楽しめないでいると突然、強烈な眠気に誘われた。


 その眠気に誘われるまま、僕は今までのことを忘れて、ほんの少しだけ眠った。


 起きると、今までの疲れが一瞬で吹っ飛んだ。泡風呂を正直舐めていたけど、ういがハマる理由が分かった気がした。


 僕は起き上がり浴槽から出て、しっかり湯を抜けていることを確認してから浴室を出た。


 気持ちはさっぱり、今なら何でも許せそうな気がするくらい心が穏やかになった。

今日も紳士悠斗だった。また、新しい連載も始めるのでそっちもよかったら見に行ってやって下さい。


ブクマ、評価お願いします(切実)。しか言わんbot化してる。でも、お願いします!!(真剣)

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