勉強会2
「はーい、みんな〜数学は終了だよー」
「え、何?時間制なの?」
「そうでーす。次は国語やるけど、その前にきゅーけーいー」
「持ってきたお菓子食べていい?」
「いいよ」
如月さんは自分のバックを開けてグミの入った袋を取り出して全員に配っていく。もらったこれは食べてもいいんだろうか?
茶色とか黄色と青色とかごっちゃごちゃに混じり合っているその微妙に半透明のものはどう見ても体に悪そうだが。
そんなことを考えてる間に、楓は如月さんより早く口の中に入れていた。
みんな食べようとしているしなんなら食べてるし、僕も食べるとするか。そう思い、覚悟してそれを口に入れる。
う、これは、
「メロン味だったのか」
「いや、私はいちご味らしい」
「何言ってるんですか?ソーダ味でしょ?」
「私はコーラだった。如月さんこれって...」
それぞれ違う味を想像しているようだ。僕のは、見た目の割にとてもメロンだった。普通に色々混ざってる感じはない。
「はい。これは見た目同じだけど味が違うやつー」
「正直、もっと怖いのを想像してた」
楓はそんな風にこぼす。いやいや、怖いもの知らずか!結構、グロい見た目をしてて味もゲテモノを想像してたんなら、なんで躊躇わず食べたんだよ!
「いや〜楓。私もさすがに食べれるものを持ってくるよ...」
「そうか?まぁそれもそっか」
楓にお土産とか頼んだら、相当やばいやつが来そうだなと予想した。
「いやでも、いくら噛んでもソーダ味だ」
「私もコーラ味から変わらないです」
まぁ、見た目少しグロいのを耐えれば普通に美味しいグミだと思う。そもそも文句を言うのも間違いだし、普通に美味しくて助かった。
「ってグミ食べてたら時間だ。はーいみんな〜席変えるよー」
「はーい」
「分かった」
「楓以外に教えてもらうのか...?無理だよー」
如月さんは楓の服の袖を掴んで、引っ張る。
「みんなで決めたことなんだから、はーい掴まない。掴まれても時間が過ぎていくだけでーす」
別荘に着く前に、そういう話になっていたのだ。数学は仕方ないにしても他教科なら、みんなも教えあえるでしょうということで。
如月さんも楓が勉強できないという理由で仕方なく了承していた。
席シャッフルが実行されて、楓、僕、如月さん、夜野さん、ういの順になった。
ういは多少楓に抗議していたが、スマホのシャッフルアプリで決まったことだし諦めたようだ。
こうして、国語の勉強が始まった。
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って僕か、夜野さんが如月さんに勉強教えるのか?大丈夫だろうか。僕は教えられるか不安になる。
一方、夜野さんは割と余裕そうな顔をしている。国語得意なんだろうか?なら、僕は必要ないなとか思いながら、僕は自分のテキストに向き合っていた。
ちなみに、漢字は苦手だが、中学の時の国語の点数はそこまで悪くなかった。不登校になって、テストだけ受けに行くようになった時でもそこまで点数の下がらなかった。
とはいえ、これ。古典があるからそこまでスムーズにテキストを進められない。
「灰羽、ここの漢字何?」
僕が夜野さんに聞くんだろうと思っていたら、如月さんが突然僕に質問を投げかけた。
僕は突然だったので、驚き体がビクッと震えてしまった。しかもよりによって漢字か。僕も苦手なのに。
そう思いながらも、僕は如月さんが止まっている所を見る。なるほど、これは僕でも答えられる。
「多分だけど、これだと思う」
「ありがと。ちなみに、ここは。暦くんはなにを考えてるの?」
如月さんから続けて質問が飛ぶ。僕は如月さんのテキストを借りて、よく読む。
「うーん。多分だけど言うことを聞かない雄二くんに腹を立ててるんだと思うよ。だって、ここまでずっと言うことを聞いてなかったって一文があるでしょ。あとここに....」
僕は自分で説明していることが一瞬で何回もあったが、如月さんに自分の考えを教えた。
「なるほど、暦はそんな風に思ってたの。私なら殴ってるね!」
「そういうわけにもいかないからな」
「灰羽ありがとう」
「どうたしまして、だけど、どうして僕に?夜野さんじゃダメなの?」
僕は純粋に思ったことを質問として投げかけてみた。すると、如月さんは困ったような顔で、
「芽衣は国語得意すぎて何言ってるのか理解できない」
という風に言った。
少しだけ夜野さんのテキストに目を配らせると確かに、隣の楓より早くテキストを終わらせている気がする。というか、早すぎる。あれで全部理解してるなら、如月さんが質問しにくいのもなんとなくわかる気がする。
「悠斗、ここ漢字ミスしてる。あと、サン君は日本に来て....」
ちなみに僕は楓から熱血指導を行われていたりした。
あんまり言ってこなかったけど、ブクマ、評価お願いします!!
っていうのをやれるようになりたいな(実力不足)。毎日投稿衰退しないよう頑張ります!