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モブは普通の〈モブらしい〉生活を送れない  作者: 里道アルト
第二章 面倒なことからは逃れられない
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委員決めします

 

 国語の授業がサラッと終わり、僕たちの話題はHR委員会決めに移った。正直僕は余り物でいいんだけど、クラス委員長は絶対やりたくない。


 だから、狙い所を見定めているというところだ。



 連絡委員会、図書委員会、放送委員会、情報委員会、運営委員会、栽培委員会、集会委員会、美化委員会、保健委員会、体育委員会、風紀委員会、文化委員会、クラス委員会....



 かなり多めにあるみたい。ちなみに、委員会に入らなくても、係は存在するので僕はそっちの方をやりたい。


 子供先生が黒板に書いていった委員・係のを眺めてそんな事を考えた。


「灰羽は何するん?」


「委員会入りますか?」


 突然、如月さんと夜野さんに声をかけられ、眠りかけていた頭が覚める。


「僕は係でいいかな...」


「えー、美化委員入ろうよ〜」


「図書委員やりましょう」


 如月さんと夜野さんの間になんか不穏な空気が流れてる気がする。


 僕はそれを察して、楓に助けを求めた。


「伊波さん、二人なんか空気悪いんだけど」


「え、あ、うん?二人とも落ちついて」


「伊波さん??ちょっと適当すぎでは」


 僕は思わずツッコミしてしまった。普段の楓ならもうちょっと輪に入る感じで話してくれるはずなのだが、考え事をしていたのか素っ気ない返事が返ってきた。


「かえではどこに入る?」


「一緒に図書委員やりますか!?」


「う〜ん。考え中」


「美化委員」


「図書委員」


「美化委員」


「図書委員」


 まるで、洗脳するが如く楓の両隣で二人は美化委員、図書委員...と呟く。


 しかし、楓はまるで気にしておらずなんか別のことを真剣に考えているみたいだ。


 そうこうしている内に、予鈴のチャイムが教室に響いた。


 如月さん達はその音を聞いて急いで自分の席に帰っていった。二人がいなくなったので、僕は楓に質問を投げかけることができた。


「何をそんなに悩んでるんだよ?」


「ん?あぁ、別に大したことじゃないよ」


 淡白に楓はそう答えた。結局何を考えていたのか分からずじまいだ。



 子供先生が入ってくるとそのまま委員会係決めが始まった。


「では、先に委員会決めを始めますよー」


「「「はーい」」」


 最初は、クラス委員長。まず最初に手を挙げる人はいない。


 次、風紀委員。何人かが手を挙げる。そのままじゃんけんに移り、男女二人に決まった。


 次、美化委員。これもまた何人か手を挙げた。当然のごとくその中には如月さんがいて、じゃんけんも普通に一番で勝った。如月さんと女子女子の二人に決まった。


 次、図書委員。夜野さんは当然手を挙げ、他二人が決まり男子女子女子の三人に決まる。


 あれ?ここまで来ても楓が手を挙げる事がなかった一緒じゃなくて良かったんだろうか??


 まぁ、何にせよこの調子で決まれば、僕が委員会に入らなくても大丈夫そうだ。


「では、次放送委員会。お昼休みに音楽鳴らしたり、必要に応じて学級放送したりする委員です。ちょっと大変かもしれないですがやりたい人いませんかー?」


 珍しく、放送委員が人気ないのか。少し考えて、確かに毎日放送室行くの大変だもんなぁと納得する。


「はい」


 少し周りの空気がシーンと静まりかえる中、楓は元気よく手を挙げた。


 僕は、へぇ、ちょっとしんどそうだけど楓は放送委員やりたかったのかーとか他人事のように考えていた。


「他に誰かいませんか?あと一人ですよー?私担当の委員なんですけど誰かー?」


 子供先生は少し悲しそうな顔をしてこちらを見る。いくら、子供先生の言うことでも本当にみんなやりたくないみたいだ。


 先生は次の委員に行こうとするが、その前に


「先生、実は隣の灰羽くんも手をあげてましたー」


 楓はそんな風に言い出した。これは、...まずい。


「いや、せん...」


「本当ですか?すみません、見てませんでした。では、よろしくお願いします!」


「いや、えっと。はい。やります」


 僕の声は、かき消されてしまう。僕が手を挙げていないことは知ってるが周りもフォローしてくれるわけじゃない。


 実質、詰みだった。いや、楓のことだ。どうせ、こうなること知ってて放送委員を選んだのだ。


「ほんと、やってくれたな」


「不満だった?」


「別に、いいんだけどさ」


「じゃあ、これからよろしくね灰羽くん」


「あぁ、その...。よろしく」


 突然の灰羽呼びで驚いたが、僕はちゃんと返事を返せた。知らない人と組むよりマシかと心の中で思ったけど、それを楓には伝えないでおこう。そもそも、こんなことになったのは楓のせいなわけだし。



 その後も順調に委員が決まり、僕が一番やりたくなかったクラスの委員長はチャコールグレーの髪の式治(しきじ)海輝(かいき)くんとワインレッドでショートボブの佐伯(さいき)唐音(からね)さんがやることになった。




こんばんは、里道アルトです。委員会は僕は全部余りもの担当だったので基本係やってましたね。風紀委員はやったことあるんですけど、うちの学校その当時新校舎立って移動したおかげできれいすぎましたね。ほとんどやることなかったのを覚えてる。ただ、毎週木曜日は朝早く行って挨拶しに行かなきゃだめだったのはほんと面倒くさかったなぁ。と過去に思いをはせつつ、今日はここらで終わらせてもらいます。みんなは何委員やった?

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