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モブは普通の〈モブらしい〉生活を送れない  作者: 里道アルト
第二章 面倒なことからは逃れられない
19/81

モブの約束と新しい先生

「そう言えば、悠斗は今日弁当持ってきた?」


「まぁ、普通に持ってきてるけど」


「私も今日は弁当なんだよね」


 へーそうなんだ。学食があるからそこでお昼を取る人が多いと思っていた。だから、教室が空いて楽に食べれると思ったんだけど。


「今日はってことやっぱり普段は学食行くつもりなの?」


「いや、私の体力が持ちそうなら毎日作って来ようと思ってるよ」


「え、伊波さん自分で弁当入れてるの?」


「彩りはないけどね。自分で言うのもなんなんだけど、正直女の子の弁当とは思えない...」


「いや、自分で作ってるってだけですごいよ」


 遠くを眺める楓を僕は率直に褒めた。

 正直、僕の弁当はいつも母さんが作ってくれてるし、朝早く起きるとか僕には無理だ。僕がやらないことナンバーワン、それをやっている楓は尊敬するに値する。


「まぁ、だから一緒に食べよって誘い」


「うん、べつに僕はいいけど、如月さんと夜野さんはいいのか?」


「うーん、まぁ、いいんじゃない?」


「本当かよ」


 こうして、僕は楓とお昼を一緒にする約束をした。いや、僕すんなり言うこと聞きすぎじゃね。しかし、僕はおそらく、人生においてずっとモブ。僕は、主人公に従うしかないみたいだ。


 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


 次は物理。今の今までおかしな先生しかいなかった。そろそろ、普通の先生が来てもいいころだ。もうこれ以上変わっている先生はお腹いっぱいだ。

 数学の危ない先生、化学のぬいぐるみ先生、国語の子供先生、英語のボイン先生....こんな堂々たる変な人たちなのだ。これに勝る、いや、同等の変人はもういいだろう。


 そう、心に言い聞かして、扉の方をじっと眺める。頭の中でシリアスな音楽が流れている。いつ来るか、いつ来るか、そうして待っているうちにチャイムが鳴るそして、


「は~い、皆さんこんにちは、私よ」


 ケバい化粧をしたいい年したおじさんが教室に侵入してきた。有り体に言えば、完全なるこれ以上ないくらいオネエがそこにはいた。


「では、授業始めようと思うわよん」


 あぁ、おかしい。なぜ、誰も反応しない。僕は、笑いをこらえるのと何とも言えない気持ち悪さに耐えるので必死だよ。


「起立、気をつけ、礼、着席」


 楓が声によどみなく号令をするとみんな動じることもなくそれに従う。


 みんなのメンタルはいったいどうなってるんだ?誰も、オネエに触れない。触らぬ神に祟りなし、とはいうがこれからずっと付き合っていかなければならないのにそれで本当にいいのか?


 でも不思議と、見ていれば慣れてくる自分が嫌になった。僕もまた感性が壊れているようだ。


「じゃあ、始めるわよん」


 うん、やっぱり口調が無理....。きついとかじゃなく、無理。僕は、耐えれそうになかったので気分を紛らわせるため、隣の楓に助けを求めることにした。


「おーい、伊波さん大丈夫?」


「優斗から話しかけてくるなんて、珍しい。どうしたよ?」


「ちょっと先生の声が受けつけないんだけど、どうしたらいいと思う?」


「オカマ口調?私あんまり気にならないけどな」


 やっぱり感性が壊れてやがる、みんなして、鋼のメンタルでも持ってるのか...。


「ちょっと紛らわせるために、話に付き合ってくんない?」


「いいけど、大丈夫なの?ノート取らなくても」


「慣れるまで、書けん」


「そりゃ大変だ」


 楓の声と、オネエ先生の声が中和して聞けるようになるまで授業時間ぎりぎりまでかかった。




こんばんは、里道アルトです。100pvありがとうございました!!とてもモチベが上がりました。次はポイント貰えるよう面白い話を香けるよう頑張ります。さてダラダラ、時間割どうり時間を進めてきましたが、二日はずっとこんな感じで進みます。二日目以降、授業風景を書くかは分からないです。

それでは、ここまで付き合ってくれた皆様に感謝申し上げ、今日はここらで終わります。

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