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モブは普通の〈モブらしい〉生活を送れない  作者: 里道アルト
第二章 面倒なことからは逃れられない
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一日が始まり

「はぁ、やっと着いた」


「間に合って良かった〜」


 僕達が学校に着いたのは予鈴がなる一分前だった。いつもより余裕を持って出たのに、なんて様だ。


 僕も楓もちょっと息づかいが荒くなっていた。僕は席に座ると、カバンから下じきを出してあおいだ。それくらい暑い。


「下じきであおぐの気持ちいい?」


「うん」


「じゃあ、私もやるか〜」


 楓も、自分の下じきを出しパタパタとあおいだ。あんまり、汗をかいてるようには見えないけど、まぁ、走れば体は熱くなるか。なんか、楓の頬が赤くなってて、色っぽく見えた。


 そうこうしてまだ体の熱が冷え切らないうちに数学の先生が教室に入ってきた。


「じゃあ、今日は普通に授業しまーす。では、号令」


「起立、気をつけ、礼」


「「「よろしくお願いします!!!」」」


 体のだるさは抜け切らないが、僕は立ち上がり礼をした。楓はパタパタを続けながら、同じようにした。



 少し、息づかいも戻って授業に集中できそうなぐらい体力が戻った辺りで、楓も戻ってきたのかパタパタをやめていた。


「大変だったね」


「ほんとは、もっと早く着いてる予定だったんだよなぁ」


「悠斗が先に諦めてくれれば、良かったのにね〜」


「いや、無理だろ。あれで脅されるかもしれないって思ったら消しとかなきゃダメだったし...」


「いいじゃん、写真くらい。そんなので、私脅したりしないにゃー?」


「いや、伊波さんはそう言うことするじゃん」


「あれ〜、信用されてないの」


 可愛く言ったって駄目なんだからな。いつか、きっとあの写真は消してやる。負け犬の僕は、負け犬のセリフを心の中で吐き、ちょっと悲しくなった。


「はーい。ここ、伊波さん分かるかー?」


 僕と楓が話していると、突然先生が楓のことを当てた。コソコソ話してるのバレたか。まぁ、でも僕じゃなくて良かった。


 ざまぁみろと負け犬とは思えないセリフが頭の中に浮かんだ。しかし、


「マイナス二十八tの二乗プラス二十一のtマイナス五十二です」


「正解だ」


 楓は、さっきまで話していたのか?と疑うくらいスラスラと答えた。教科書にない問題だったのにこの速さで、暗算ができたんだ。


 さすが、新入生代表は伊達じゃない。やっぱりできる人は違うなとしみじみ感じた。そして、そんなどうでもいいことを考えていると、


「はい、ここは隣の灰羽、答えられるか?」


「は、はい。え、えーっと」


 全く答えが分からない...訳でもないけど合ってるかどうかも分からない。僕は思わず小声で隣にヘルプミーと助けを要請すると、ここ!とノートのある場所を指で指し教えてくれた。


 僕がそこに書いてあることを読むと先生に「正解」と言われ、変に目立たず事なきを得た。授業が終わると僕は楓にボソッとお礼の言葉をこぼした。


「....ありがと」


「どういたしまして」


 僕の声がちゃんと届いたのか楓は少し嬉しそうな声で返事を返してくれた。





こんばんは、里道アルトです。すみません、時間が間に合いそうじゃなかったので、ちょっと雑な部分があって、内容薄いです。まぁ、今までもこんなもんやったやろってクォリティーに変化がないといいんですが...。誤字あれば、遠慮なく報告してください。では、今日は少なめですがあとがきを閉めさせてもらいます。

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