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モブは普通の〈モブらしい〉生活を送れない  作者: 里道アルト
第一章 人間陰キャはやめれん
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オマケ 影が薄い子

伊波楓の友達、夜野芽衣の楓との初めての出会い。滅茶苦茶コンパクトですが、先が続くとオマケで、こういう感じのがやりたいので試験的に書いています。

 誰もいない、その席には。でも、その席には誰も座らない。まぁ、自分の席でもない所に座る人なんていないのが普通なんだけど。


 私がいることやっぱり気付かれてないな。ほんと、毎日私に気付かず、この席に誰かが座るってことがなくて良かった。


 そんな事になったら、さすがに目立っちゃうし、相手に悪いから。本当に良かった。


 まぁ話しかけてくれる人がいないってことなんだけど、小学校の時からそうだから慣れてるし、問題ない。


 今日も何事もなく、終わっていくんだろうと思った矢先、隣から声をかけられた。


「ねぇ、なんで君はそんなに目立たないの?」


 一カメニカメ三カメ、私とその子を囲む空間が三回区切られた気がする。そう言えば、最近席替えがあって、私はずっとこの席だけど、みんなは変わってたんだ!!


「え、えーっと私ですか?え?え??」


「うん、君だよ。名前はえっと確か、夜野芽衣さんだったよね」


「はは、は、はいそうでぇすけど」


 やばい、久しぶりに意図をもって話しかけられて緊張する。この人だれなの?なんで私を認識してるの?頭の中にいっぱい疑問が流れてきてちょっと脳が追いつかない。


 脳がショートしてる私を他に藍色髪の少女はこちらを凝視して、私の存在を確認するようにペタペタと触ってきた。いや、私はいるんだよ。分かってるのにそんな触わらないでよ。変な声出ちゃうって。


「こんなに触ってるのに止めようとしないの?」


「わ、分かってるんだったらやめてください。変に目立ちたくないし、周りを巻き込みたくないんです!」


「じゃあ、やめてって言えばいいじゃない」


「や、やめてくれるんですか?」


「やめるよ、さすがに。ほら、...か~ら~の~」


 彼女は私を触れていた手を放し、すぐに私に抱きつくように手を絡めてきた。簡単に言えば、ハグだ。


 え?え?ほんとに何なの。目立ちたくないって言ってるのに。でも、不思議と私はその手をほどくことができなかった。私が拒めば、簡単にほどけるのに。


 彼女の体温がじかに伝わって、私の顔もそれにつれて、温度が上がっていった。何なの?私どうしちゃったんだろう。恥ずかしい気持ちだけじゃない、別の何かが私の体を熱くした。


「あ、あの...」


「嫌だった?ならすぐやめるけど」


「名前、教えてください」


「私は伊波楓。よろしくね、お隣同士仲良くしよ」


「は、はい。分かりました。あと、もうちょっとこのままでいいですか?」


「あぁ、いいよ。気が済むまでやっててあげる」



 これが、彼女伊波 楓との最初の出会いだった。








こんばんは、里道アルトです。明日は、二日目書いていきます。モブ生活が一日終わるごとにこういうおまけを挟んでいこうかなと考えています。面白かったら続けていこうかな。試験的に今日は、全く目立たない芽衣さんのストーリーを書かせてもらいました。次回のオマケはおそらく、如月さんの出会いを書くことになると思います。

長々と、話を続けてしまい申し訳ありません。それでは、また次回をお楽しみに!!!

おやすみなさい、スヤー

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