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モブは普通の〈モブらしい〉生活を送れない  作者: 里道アルト
第一章 人間陰キャはやめれん
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帰宅

「じゃあ、帰ろうか。私は悠斗の家まで行くから、道案内よろしく」


「いや、迷惑なんだけど」


「かわいそうに、灰羽くん。同情します」


「いや、連れて行くとか言ってないんだよなぁ」


「楓ちゃんはどんなことをやってでも灰羽くんの居場所を特定するので素直に連れて行った方がいいと思います」


「いや、怖いんだけど」


「悠斗が望むなら、メンヘラになってあげようか」


「いや、やめてくれ」


 話の流れで、楓は僕の家まで来ることになってしまった。どれだけ、僕に構うんだよ、と言いたくなったが楓のメンヘラ化だけは避けたいから、言葉は選ぼう。


「芽衣も来ないか?」


「えっと、迷惑だろうから私はパス。帰る方向一緒だったら考えなくもないけど」


「そうか、じゃあ、早速案内頼むよ悠斗」


「へいへい。連れてけばいいんだろう」


 あんまり気は進まなかったが、僕が先行しないと全く帰る気はないらしい。仕方なく、僕は帰り道を歩くことにした。


 信号のある交差点を曲がり、本屋パン屋を越え、住宅街まで入ると僕はまだ一人もかけていないことに気付いた。


「あれ、夜野さんもこっち方面なの?」


「そうですね。えっとあともうちょい歩くと見えてくると思います。青い屋根の家...」


「あれか?」


 自分家よりも一回りぐらい大きい家だ。それにしても、結構近い。同じ団地だったのか。


「めっちゃ近所じゃん。知らなかった」


「ってことは私とも近所だな。私は、芽衣の隣の隣茶色の屋根の家だから」


「え?なんで一回もあったことないの??不思議なんだけど」


 僕ん家はというと、そこから少し奥に入って、左に曲がった所。ちょうど、楓らの家の裏側の黒い屋根の家だ。


 まぁ、若干は離れているが一度も会わないなんてあるのか?と疑問に思うほど近かった。学校はおばあちゃん家から通ってたから、違う学校だったんだな。


「じゃあ、如月だけが真反対の団地なんだな。まぁ、よく遊びに来るけど」


「近所ならなおさら仲良くしてくださいね」


「あ、あぁ、これからよろしくな」


 こんなに近かったことの驚きで、普通に返事した。まぁ、こんなに近いと関係を持つなって言う方が難しいけど。


「じゃあ、また、明日〜」


「解散、解散。また来る〜」


「いや、来なくてもいいけどなー。じゃあ、明日」


 そう言って、僕たちは別れた。



 ☆☆☆☆☆☆☆☆


 家に着くと、玄関の状態から妹が先に帰ってきていて他は誰もいないらしい事が分かった。


「ただいまー」


「お帰りっす、兄貴」


 妹のういは顔を少しこっちに向けてからそう言った。ちなみに、中学二年生思春期真っ只中だが、僕や親父をまだ邪険に扱ったことはない。だからこうして、返事もしてくれるわけで。


「まだ、二人とも帰ってきてないのか」


「私、昼に終わって帰って来たけどまだ帰ってきてないね」


「そうか」


「そんなことより、兄貴。高校どうだった?良さそう??ってか通えそう?」


 こういう気遣いができる妹は、ほんと人間としてできてるなぁとか思いながら、今日一日を振り返って今日起こったことを僕は妹に話した。


「兄貴がハーレム作ってる...。今までそんなことなかったのに、これは夢??」


「まぁ、僕自身が一番夢か幻かと思ってるんだけど、現実なんだよなぁ」


「じゃあ、私にも会わせてよ。兄貴にできた女友達」


「家には、呼びたくないなぁ」


「え、いいじゃん!お願いお願いー」


 駄々をこねるういは、正直めっちゃ可愛かったが、それだけはしたくないなぁと切実に思った。まぁ、めっちゃ近くにいるんだし、また近いうちに会える。その時でも遅くはないだろう。


 今日は疲れたので、親が帰って来るまで自室にこもるわっと言って僕は自分の部屋のベッドで横になった。すごい眠気に襲われ僕は少しの間、眠りについた。









こんばんは、里道アルトです。総文字数がようやく10万字になったみたいです。この調子で、毎日投稿を続けていけたらいいなと思っています。一〇〇〇字も積もれば10万字をモットーに頑張っていきます。完結できるように頑張らなきゃ。あと、章をday1にするか今のままでいいか感想で教えてください。個人的にはこのまま行こうと思います。

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