24.過去の夕日、そして通信。
「お邪魔しまーす」
ユズが言ってくれたんだけど、この街に来た時にはいつでも泊まってもいいって、ユズの先生が言ってたんだけど・・・どうなのかなぁ・・・いや、ユズを不審がってる訳では無いよ。だけど・・・少し不安だったり。まぁホテル代はかからないのは嬉しいのかな。ユズにとって。
「ねぇレンくん」
「なに、楓さん」
「私・・・レンくんとお風呂入りたいなーってね!」
「いやいや、ふざけてるの!?私だってまだこの身体そこまで慣れてないんだよ!?」
「まぁそっか・・・ごめんね?」
いや・・・そもそも狭いんじゃないのか?どうなんだろ。
「サーヤさん!ちょっと夜ご飯買いに行こー!」
「えっと・・・いいよユズさん!」
そう言って、逃げるように部屋から出ていった。はぁ。お腹すいたなぁ。
「荷物いっぱい・・・本気で調べようとしてるんだね」
「当然だよ!俺だってユズが・・・会えるのかなー」
帰り道。赤く染っていた夕方で、ユズの見る先には星が光っていた。全く同じなんだな。元の世界と。そう軽く感情深くなっていたら、いつの間にかユズが泣いていた。
「だ、大丈夫だって!そういやミクちゃんだっけ?の写真見せてー」
「え・・・いやそんなのある訳・・・あった」
そう言って、慣れた手つきで黒髪少女のミクちゃんの写真を見せてくれた。変わりとは言ってもあれだけど、とりあえず楓の昔の写真とかも見せて置いた。
「いや可愛いよサヤちゃん!」
「いや俺なんか!?いや楓だからいいのか・・・でもミクちゃんもいいよ」
まぁ。元気になってくれたならいいのかな。そう思い、そのままあしをすすめて行こうとしたその時。
「ひぁぎ!?」
「え!?どうしたの!?ユズちゃん!」
「いや・・・その、一旦帰るよ!ギルドハウスに!」
・・・唐突だな。いやギルドハウス?
「なにこの人達、ユズわかる?」
「何もわかんない!」
大急ぎで帰ってきてテレポートで飛んできたが、立っていたのは、2人の少女らしき子がドアで倒れ・・・いや寝ていた。
・・・なにがあったの?