17.中ボス。そして別人格。
「あれ?どこ行くの?ミユくん」
夜が深けた、11時の頃。ミユが出ていこうとしてるのがあった。
「あ、サヤさん・・・なんか少し強いやつが近くにいるらしいから討伐に・・・だからサヤさんは・・・」
「俺も行く、少しだけ」
「・・・大丈夫、サヤさん、僕は1人でも」
「それでも」
今日は少しだけ暴れたい。あまり寝れそうにないから、ちょうど良かった。
「・・・しゃーないか・・・気をつけてよ」
そういって、ミユとサヤで街の外の砂漠、強い魔物がいる場所に向かった。
「・・・あいつか」
うろついてるような、少しデカめなドラゴン。でもあれぐらいなら・・・と思い、スピードアタックを決めようとした瞬間、サヤは少し遠くに飛ばされた。
「さ、サヤさん!?・・・僕がやらないと」
全て、自分が悪い。連れてきた自分が。そう思い陰に隠れて地道に攻撃していった。カゲロウにできない以上、ひっそりと。
「み、ミユくん!!」
距離的に300メートル、まだいける。そう思い、急いでドラゴンに向かおうとしたが、走れない。さっきので、足を怪我していた。
「い、痛い・・・」
「や、、やめー・・・!」
ミユの慣れてない甲高い声。行かないと。でも動けない。はやく、
ミユを助けないと。
その時、急に自分の中から何かが抜ける気がした。そして、思うように動かせない体は勝手に動き始めた。意思はつながってるみたく、少しだけなら、大雑把なら動かせた。
「”オレ”は、ミユを守る」
そういって、俊足のように駆けて、ドラゴンをワンパンした。
ミユからは、サヤの顔が見えたが、それは、
オッドアイではなく、両目が赤くなったサヤだった。
「大丈夫か、サヤさん・・・」
ミユがそう言った瞬間、衝撃が来たかのように地面に倒れた。
「さ、サヤさん!?」
「え、どうしたの蓮くん!」
後から着いてきたらしいレンがそういって、サヤの近くに来た。
「大丈夫、でも、暴走してたようにおかしかった」
「とりあえず、私蓮くん送ってくるから」
そういって、レンはサヤをおぶって瞬間移動をした。