13.温泉、そして儚い夜。
「めっちゃ・・・恥ずい・・・」
ワンチャンロアには言ってるだろう。楓と蓮は入れ替わってること。だけど、ナギには絶対言ってないだろうし、かなり危険だろうに。
「大丈夫?サヤちゃん」
「ひゃぁ!?」
唐突に肩を触られ、びっくりして声を出してしまった。
「ま、また女の子みたいな声だした・・・」
「大丈夫?早く行かないの?」
これ以上止まってたら、ワンチャンバレそう。とりあえずここは一緒にいくことにしよう。
そう思って、2人についていった。
「はぁ・・・なんで2人より私、胸小さいんだろ・・・」
とりあえず湯船に浸かりながら言った。3人以外には居ないから少し大きめでも大丈夫だろうとは思っていってるんだろう。
「いや、私はそこまでだと思うよ?確かサヤちゃん?はアサシンだっけ?胸大きいときつい気もするけど・・・」
ナギはそう言っていた。別にマウントを取りたいわけではないけど、それ以外にいうことは無かった。確かにアサシンの時はサラシ巻いてるからめっちゃきついけど。とりあえずこのタイミングで身体を洗うことにした。
「いやいや!?ナギちゃんもある程度あるじゃん!そういやナギちゃんって何歳?サヤちゃんは17だっけ?らしいけど・・・」
「私?私は・・・17・・・」
「17・・・はぁ・・・年下だし胸小さいからロリとか言われないかな・・・」
「いや多分言われないんじゃない?」
そう言って、とりあえずさっと話してた所に戻ってきた。少しナギの胸を見てみてた。確かに多分・・・普通の高校生くらい。
「ねぇ、ちょっと私出る・・・私基本シャワーしかつかわないし・・・」
そう言って、ナギは風呂からでた。
「サヤちゃんって、正直、なんで自殺したの?」
完全に雰囲気を断ち切る感じで言ってきた。ロアも同じなのに。とりあえず、あの時言ってた事を言った。
「俺は・・・毎日のいじめ、親の離婚、妹にはずっと楽しく生きて欲しかったし・・・多分・・・」
そう言ってたら、少し目のところをこすってきた。
いつの間にか、泣いてたようだった。
「大丈夫?サヤちゃん」
「う、うん、多分大丈夫」
そう言って、2人も脱衣場に出た。
夜、楓はとりあえずベランダで景色を見てた。
「どうしたの?蓮くん」
「あ、楓さん」
そう言って、とりあえず椅子に座って、景色をきてた。
「ねぇ、蓮くんは今日大丈夫だった?」
「うん・・・私・・・あぁ・・・」
不自然にまた一人称が変わってきてる。適応力が高いのか、自分がおかしいのか・・・
「大丈夫だって!元気だして!でもなんで蓮くんだけ変わるんだろ・・・」
「まぁ・・・今言われてもわかんないし・・・とりあえず、俺の推測は、多分、楓さんを変えたいから入れ替わった・・・なんてね!」
「・・・うん!」
そう言って、蓮と楓は笑っていた。