11.海、そして狙われ。
「とりあえず、もう海行かない!?」
ロアがそう言ってきた。本当にワクワクしていた。
「わかった!じゃあ俺とロア、ユズと楓で一旦分かれよ!15分あれば多分大丈夫かな?」
「いや、俺ちょっとテントとか先張るから30分で、だ
ユズがそう言って、とりあえずロアと楓、蓮に分かれて更衣室に入った。
「よく考えたら俺なんでロアと一緒なんだ・・・身体は同性なのに異性とかわかんないけどどうすれば・・・」
幸い、自分とロア以外には居ないけど、不安だった。とりあえず服とか脱いではいるけど。
「サヤちゃん・・・羨ましい・・・その胸・・」
ロアに唐突に言われ、咄嗟に胸を隠してしまった。同性だから大丈夫なのに。そもそも中身は男なのに。
「い、いや羨ましいってなに!?」
「だって・・・私なんか貧乳だし・・・その・・・」
「いやいや!ロアは気にしなくっていいって!そういやさ、ロアって何歳なの?俺は17くらいだけど・・・」
楓も蓮もほとんど偶然誕生日は同じだし、どっちも高二だから、間違ってはない。
「私?私・・・15の高一」
そう言って、なんか不穏な空気になってきていたから、とりあえず楓はさっと水着に着替えて出ていった。
「おまたせ、どう?」
蓮がもう出てきていたので、とりあえず見てもらうことにはした。何となくラッシュガードは持ってきたが、着てはいなかった。
「め、めっちゃ可愛い・・・なんで私なのにそれ以上なの!?」
「いやしらんし・・・」
そう言って、さっとラッシュガードをきて、とりあえず2人で歩くことにした。ロアには一旦ユズのとこに行っててとはいっといたけど。
「そういやさ・・・なんかナンパとかされたりしないの?蓮は」
蓮がそう言ってきた。
「いやまだ3日目なのに?まぁ有り得るけど・・」
そう言って、とりあえず2人で歩いていた。ら、向こうに絡まれてる女の子がいた。水色の髪の、ロングヘア。
「だ、大丈夫?」
「はぁ・・・ちょっと助けて・・・」
そう言って、とりあえず絡まれてるのからは逃げて、とりあえず話をきくことにした。
「あの・・・大丈夫だった?」
楓がとりあえずいうとその女の子は、
「別に・・・大丈夫だったし・・・でもあのさ・・・もし良かったら・・・君たちのギルド、「リワールド・ユズドラシル」に入らせて」
唐突にそんなことを言ってきた。
「私さ、結構前にこの世界にきて、最初は何となくいたんだけど、あるひ・・・命を狙われに来たんだ」
どういうことか、全く分かんなかった。だけど、女の子は、
「私・・・この街の英雄の末裔とか・・・わかんないけど・・・救って」
投げやりではあったけど、とりあえず助ければいい、それだけは分かった。
「とりあえずさ、こっちきて、俺のギルド入るのはもういいけど、英雄の末裔とは分からんし・・・」
そう言って、とりあえずユズの所に行くことにした。