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プロローグ:女王様になる前
拙い文章ですが、どうか読んでいってください。
「お前は生まれてくる時代を間違えたんだ」
…親に自殺をすすめられることってあるのね。
わざわざ買ったのだろう、庭にあったヤマトリカブトの鉢。それが今、私の部屋にある。父が持ってきたのだ。
「私に死ねと言うのですか?」
静かに問うと、父はあっさり「そうだ」と言った。
「それが、お前を今の世に立たせた私の責任だ」
「…それが貴方の騎士道ですか」
「ああ」
飼っていた犬が死んだ時、兄が事故にあった時、母が死んだ時。父は全て泣いていた。涙もろいはずの父。
私が死んだら泣いてくれるだろうか。幼い時は愛してくれていた。私は家族を愛したことがない。
「家族のために、死んでくれ」
花を食べて眠るなんて、おとぎ話の中みたい。
ああ、泣いてくれるだろう。
安堵して、兄と笑いながら。
トリカブトの花言葉ーーーー騎士道
トリカブトの花言葉
騎士道以外もあるので、気になる方は調べてみてください。