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異世界って案外面倒臭いですね  作者: 折りたたみ傘の柄って短くね?
第1章 プロローグ
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第11話 王宮と謁見の詩

今回は長めかなぁ?

あと実はタイトルなんですけどいちばんさいごの「詩」は「うた」って読みます。

あれ、これ前に言ったっけ?

ーそして、次の日の朝。


「うーん、あんまり寝られなかったなぁ。」


なにせ前世も含めて初めての寮住まいだし、寝られないのも無理はない。


「あ、そういえば今日は謁見に行くんだっけ。王様ってどんな人かなぁ。」


そんな独り言を言いながら準備をしていると、


コンコン。


部屋のドアをノックする音が聞こえた。


マリア学院長、もう迎えに来たのかな?


私がドアを開けると、そこには1人の女性がいた。


「あの、えっと、どちら様ですか?」


私がそう尋ねると、女性は、


「あら、私がイレーナだけど・・・もしかして、マリアから何も聞いてないの?」


と顔をしかめた。


「マリアさんって・・・あぁ、マリア学院長のことですか?えっと、今日の朝迎えに来るというのは聞いていますよ?」


私がそう答えると、女性(イレーナさん、となのっていた)は額に手を当て、


「あっちゃー、マリアったら話してなかったのか。ん?待って?あなた、ユーカさんであってるよね?新入生の。」


「はい、それはたしかに私ですが。」


「じゃあマリアが話してなかっただけなのね・・・いい?ユーカさん。まず、申し遅れたけど私はイレーナ・ラキスよ。ここ、『王立勇者養成学院第1寮』の寮母をしているわ。ちなみにマリア・・・えっと学院長とは幼馴染よ。本当なら昨日マリアが私のことも話しておいてくれるはずだったんだけど、どうやら忘れていたみたいね。今日はマリアと謁見に行くんでしょう?だから寝坊しないように私が起こしに行く予定だったの。」


「そうだったのですね。ご丁寧にありがとうございます。これからお世話になります。」


「はーい、こちらこそよろしくね。うーん、でも、その様子だともう準備を始めてるみたいね。じゃあ、朝ごはん用意しておくから準備が終わったら食堂に来てね!」


「はい、ありがとうござます!」


それじゃあね、と手を振りながらイレーナさんは去っていった。


「よし、じゃあイレーナさんも待ってることだし、ちゃっちゃと準備を終わらせよう!」


私はそう呟きながら準備を再開した。




そうして準備すること数分。


「ふぅー、やっと終わったー!お腹空いたなぁ。」


私は食堂に向かうことにした。


「あら!もう来たのね!思ってたより早かったわねぇ、でもご飯はもうできてるわ、さ、座って座って!」


私が席に座るとすぐにお皿が出てきた。


スクランブルエッグとハム、トースト、ポテトサラダにコンソメスープ。


どれからも湯気が出ている。


「うわぁ、美味しそう!いただきます!」


そう言いながら私は朝ごはんを食べ始めた。



「ふぅー、ごちそうさまでした!美味しかったです!」


もうそれは美味でした。これが毎日食べられるってすごい幸せですね。


「そーお?それは良かったわ!きっともうすぐマリアが来るから、それまでここで待っていましょ!」


そして10分後。


「あ、ユーカさん!ここにいたのですね。部屋に行ってもいなかったので、心配しました。」


「ご心配をおかけしました。」


「いえ、お気になさらず。」


その様子を見てきたイレーナさんが声をあげる。


「ねぇ、ちょっと!マリア、私のことも話しておいてって言ったわよね?」


「あぁ、イレーナ。ごめんなさいね、忘れていました。ユーカさん、彼女はイレーナです。ここの寮母なので、何かあったら彼女にいうようにお願いします。」


「ねぇ、私の紹介雑じゃない?」


「そうですか?そんなことありませんよ。あ、、もう行かなくては。ユーカさん、行きましょう。」


「ちょっと、うまく誤魔化された気がするんですけど!・・・まぁいいや。気をつけてね、ユーカさん。」


「ありがとうございます、行ってきます!」


そういうと私はマリア学院長とともに寮を出る・・・かと思いきや、向かったのは学院長の部屋だった。


「あの、マリア学院長?」


「はい、何でしょう?」


「なぜ王宮に行く前に学院長の部屋に行くのですか?もう出ないといけないのでは?」


「ええ、今から出ますよ。・・・着いてくればわかります。」


マリア学院長がそういうので、大人しく付いて行ってみる。


マリア学院長は、床のかーぺっとを動かした。


す?と、そこに現れたのは、


「魔法陣!?」


「はい、これは王宮とつながっています。これで転移して王宮へ向かいます。」


「あ、だからこの部屋に来たんですね!」


「はい。では、私につかまっていてください。あと、目はつぶっておいたほうがいいです。」


私は言われた通りに目をつぶり、マリア学院長の手をしっかりと掴んだ。


それを確認すると、マリア学院長は、


「転移!」


と叫んだ。


次の瞬間、目を閉じていてもわかるくらいの強烈な光が私を襲った。


「もう目を開けて大丈夫ですよ。」


その声にめをあけると、そこは、大きな扉の前だった。


扉の前には2人の兵士がいる。


その片方が、


「何者だ・・・ってマリアさんですか。またいきなり現れるからびっくりしましたよ。あれ?今日はお連れさんもいるんですね。可愛いなぁ。何歳ですか?」


「5歳です。」


「5歳・・・あぁ、国王が言っていた子か。何やらすごいらしいな。もしかしたら将来この国を救うかもしれないぜ?」


「ええ、きっと救います。彼女はすごいですから。」


いや、そんなに期待されても・・・まぁ、助けることにはなるんですけどね。何せ私、職業勇者ですから。


「と、そろそろ時間みたいだぜ。心配はしてねぇけど、くれぐれも無礼のないようにな?」


兵士さんの言葉とともに、扉が開いた。


「王立勇者養成学院長、マリア・ニキータ、勅命に応じ馳せ参じました。」


とマリアさんが言っているのを聞いて、私も慌てて、


「お、王立勇者養成学院新入生、ユーカ=ロレイン、同じく、ち、勅命に応じ、馳せ参じました!!」


「よくぞこられた、マリアよ。そして、そなたが大陸始まって以来の職業勇者殿だな?ユーカ=ロレインよ。会えるのを楽しみにしてあったぞ。面をあげよ。」


聞こえた声が思ったより若いことに驚きながら、顔をあげる。


「ユーカよ、僕と会うのは初めてだな。僕が第12代エスティア王国国王、ロウ=エスティアだ。よく来てくれたな。礼を言う。」

王様はイケおじか普通にイケメン(クール)かイケメン(優しげ)か設定を決めあぐねています。

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