表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
95/164

地学部の発足

今回の中間テストは大した話題もないので、省略する。


―――


(にわとり)(にわ)()が放課後、街を歩いていると偶然、中学校のときの同級生だった鶏の阿良加奈(あろうかな)加奈(かな)に出会った。


阿良加奈(あろうかな)は鳥カツ高校に通っている。

そして、阿良加奈(あろうかな)は曲がった棒のようなものを持っていた。


庭子「あ、あろうかなかなゼミちゃん、久しぶりフガ」


"あろうかなかなゼミちゃん" というのは、「カナカナ」の後に「セミ」をつけた愛称である。


阿良加奈 加奈「あ、久しぶりホゲ」


庭子「その、()のようなものは何フガ?」


阿良加奈 加奈「そんな、ボウ だなんて、英語で言わないで、日本語で言ってよホゲ。

 これは弓道の弓だよホゲ」


庭子「棒って弓っていう意味なのフガ?」


阿良加奈 加奈「何、()()ってしているのホゲ? 英語のビー・オー・ダブリュー(bow)は弓っていう意味だよホゲ」


庭子「そういうことかフガ。そう言えば、かなかなゼミちゃんは、高校に行ったら弓道をやると言っていたよねフガ」


阿良加奈 加奈は、なにやら弓道の弓を射る格好をし出した。

(しゃ)(ほう)(はっ)(せつ)って言うんだよホゲ。こうやって、シュッと放つんだよホゲ」


庭子「へえー、かっこいいフガ」


阿良加奈 加奈「今は夏休みで、大体毎日部活があるんだホゲ。」


庭子「うちの高校は夏休みってないんだフガ。」


阿良加奈 加奈「えっ、ただ高は夏休みがないのホゲ?」


庭子「そうだよフガ」


阿良加奈 加奈「ところで、庭子ちゃんは何部に入っているのホゲ?」


庭子「何部って・・・うちの高校は、部活動なんてあったっけフガ?」


阿良加奈 加奈「部活がないのホゲ? ナイナイ尽くしだねホゲ。

 でも、部活動がないなんて寂しくないホゲ?」


庭子「うーん、考えたことないなあフガ。けれど、弓道とかやったほうがいいのかなフガ?」




・・・・次の日


庭子「ねえ、雉くん、雉くんはもし、部活やるとしたら、何部がいいフガ?」


雉「なに、(やぶ)から棒にケンケン」


庭子「例えば、弓道部とかどうフガ?」


雉「なんで僕が弓道部ケンケン?」


庭子「だって、雉くんの雉の字には『矢』が入っているしフガ。

 確か柏市の文化会館の近くに弓道場があるよフガ。

 あと、矢の羽が壊れたら、自分の羽を抜いて使えばいいフガ」


雉「雉の字には『矢』が入っているという理屈なら、庭子ちゃんは『庭』の字が入っているから庭球部ってことケンケン?」


庭子「庭球部フガ?」


雉「テニスのことだよケンケン」


庭子「・・・うーん、私、そんなに運動神経よくないしフガ」


雉「僕はやっぱり、地震に関心があるから、やるとしたら地学部にしようかなケンケン」


庭子「地学部かフガ。いいなフガ。私は中生代の化石が掘りたいなフガ」


雉「中生代の化石ケンケン? 恐竜か何かケンケン? それは難しいと思うよケンケン。でも、僕と庭子ちゃんの2羽で、地学部を作ろうかケンケン。」


庭子「いいねえフガ」


・・・・


庭子「ねえ、燕くんも地学部に入らないフガ?」


燕「僕はそうだなあ、もしやるとしたら、演歌部かなチュピ」


庭子「地学部では、兼部(けんぶ)もOKだよフガ」


燕「そうだなあ、じゃあ、名前だけでも入部しておこうかなチュピ」


こうして地学部が発足した。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ