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雉くんのモノコプター初飛行

(きじ)「さあ、記念すべき初飛行だケンケン」


庭子「まさか今日は充電は大丈夫だよねフガ」


(つばめ)「へえー、どんな風に飛行できるんだろうねチュピ」


雉「クラスのみんなの前で初飛行するなんて恥ずかしいなあケンケン」


(ひよどり)「最初だから気をつけてピーヨ」


庭子「ところで、その、(ひも)みたいにぶら下がっているのは何フガ?」


雉「これかいケンケン。(ドヤ顔)

 これは、万が一、危険なことが起きた場合に、庭子ちゃんがこのぶら下がっているところのボタンを押してくれたら、モーターがストップするんだケンケン。

 とても安全に配慮した設計になっているんだケンケン。

 緊急停止ボタンってやつかなケンケン。

 まあ、そんなことは万に一つどころか百万に一つもないけどねケンケン」


(おお)(おし)(きり)「まあ、(のう)()きはいいから、早く飛んでよ(ぎょう)ぎょう()


雉「さあ、行くよケンケン。

 僕が空の上から手を振るから、みんなも振ってねケンケン」


鵯「さあ、カウントダウンスタート、ごぉ、よーん、さーん、にいー、いーち、スタートー、ピーヨ」


雉はスイッチをONした。


挿絵(By みてみん)


ぐるぐるぐる・・・・ローターが回り始めた。


挿絵(By みてみん)


雉「あれっ、体があっちゃこっちゃ向く・・・ケンケン」


庭子「雉くんの体が回り始めたフガ。どういうことフガ?」


燕「反トルクだチュピ」


挿絵(By みてみん)


雉の体がぐるぐる回っている。


雉「ああああ・・・き、緊急停止ボタンを・・・ケンケン」


(おお)(たか)()(たか)()「こ、これは危険だキッキッ」


雉はまるで()()みたいにクルクル回っている。

雉「あああああああああああ・・・ケンケン」


ドスーン。・・・


雉はモノコプターごと近くの()にぶつかって停まった。


雉「いたたたた・・・ケンケン」


鷹子は雉に駆け寄った。


鷹子「1、2、3、4、呼吸OK、意識OK、キッキッ。

 早く救急箱を、キッキッ」


雉「な、なんで、緊急停止ボタンを押してくれなかったんだケンケン」


庭子「だって、ぐるぐる回って押せなかったんだフガ」



サブタイトル

雉くんの初飛行

雉くんのモノコプター初飛行


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