橋の設計図
話が変わります。
学校の教室にて――
庭子「あのさ、私、手賀沼の岸から『ただ高』までボードで通ってくるけど、ボード代が高いんだよフガ。カイツブリのおじさんから借りてるけど、1日1500円するんだよフガ。」
雉「それは高いねケンケン」
庭子「そうだよフガ。こないだ(注)の中間テストの帰りなんか、迎船代500円なんて取られたよフガ。なんかいい方法ないかなあフガ」
雉「でも、庭子ちゃんは泳ぎも飛びもできないんだよねえケンケン」
庭子「飛ぶのは、力いっぱい羽ばたけば、10メートルいくかいかないくらいはジャンプできるけど・・・フガ。
『ただ高』まで届かないし、そんなに力入れて飛んだら疲れちゃうんだよなフガ。
どうすればいいのかなあフガ。
毎日鷹子ちゃんに乗せてもらうわけにいかないしフガ。
何かいい方法ないかなあフガ」
雉「燕くん、庭子ちゃんが困っているみたいだから助けてあげようケンケン」
燕「うーん、幾つか方法があるかもしれないチュピ。
一つ目は、手賀沼の岸から『ただ高』まで、沼の底の下にトンネルを掘る、というやり方チュピ。
二つ目は、岸から『ただ高』まで橋をかけるというやり方チュピ。
三つ目は、アスレチック(注)みたいに、『あーああー』とか言いながら車輪のついた綱にぶら下がってくるやり方チュピ。清水公園(注)のアスレチックにもそんなのなかったっけかなチュピ。
四つ目は、ドローンのような空を飛べる物体に乗って飛んでくるやり方チュピ」
庭子「なーるほどフガ。
だけど、一つ目は大変そうだし、三つ目は運動神経が必要そうだフガ。
では二つ目の、橋をかけるやり方がいいような気がするフガ」
雉「では、今日地図を買ってくるから、明日、設計図を作ってみようケンケン」
・・・・
次の日――
雉「早速、書店で、地図を買ってきたケンケン。
えーとぉ、・・・あれっ、おかしいな、ただ高の島がない・・・ケンケン」
庭子「うーんこれはどういうことだろうフガ」
燕「まあ、古い地図なんだろうと思うチュピ」
雉「ま、とりあえず、簡単に測量して設計図に起こそうケンケン。
・・・
雉「えーと、サイン・コサイン・タンジェントぉ、出来たケンケン。設計図だケンケン。」
庭子「げ、なんだこの幼稚園生の落書きみたいのは・・・フガ。
いやだよこんなの、だいたいなんで『てがぬま』が漢字じゃないのフガ」
燕「よく、こんな絵を恥ずかしげもなく設計図と言っているよねチュピ」
庭子「泳げない私でも、手賀沼の水の中に隠れたいフガ」
雉「ペイント(注)で描いたらこんなふうになっちゃったんだよケンケン」
燕「だいたい、コウゾウセッケイとか、どうなっているのチュピ?」
――――
【注釈】
「こないだ」:この間。「この前」という意味。
「アスレチック」:フィールド・アスレチック。
「清水公園」:千葉県野田市にある、民営の公園。
「ペイント」:Windowsに付属するお絵かきソフト。




