庭子パパ、知事選立候補を決意する
そうだ、県知事選に立候補しよう。
勿論、今回の千葉県知事選である。
庭子パパは急に思い立った。
当選すれば妻を見返せる。
自分の失業状態も解消だ。
選挙に必要と言ったら、
地盤・看板・鞄の3バンである。
3バンと言えば、頼りになるのは我孫子市のオオバンさんである。
思い立ったが吉日、早速、庭子パパは手賀沼の近くに住んでいるオオバンさんに会いに行った。
「やあ、鶏さん、お久しぶりキュキュ」
オオバンさんは、どこまでが額かわからない顔で答えた。
「じ、実はお願いがあって来ましたコケ」
オオバン「選挙の3バンですよねキュキュ。では早速準備に取り掛かりましょうキュキュ」
どこからどう情報が漏れていたのかはわからないが、何も言わなくてもオオバンさんは承知していた。
・・・
選挙戦にはオオバンさん以外も必要だろう。
選挙カーのウグイス嬢は鶯さんのお嬢さんにやってもらおう。
政策については百舌さんと相談しよう。
2枚舌どころか100枚舌もある百舌さんは、政策を決めるのにふさわしい。
当選するという奇跡を起こすためには黄鶺鴒さんにもお願いしよう。
選挙の総参謀は嘴太烏さんにお願いしよう。黒色で目立たないが、頭はよさそうだ。
届出は縁起がよさそうな鶴さんに頼もう。
ここらへんは大切だから駄洒落で決めるわけにはいかない。
さあ、これから忙しくなるぞぉ。
作戦会議――
百舌「で、まず、キャッチフレーズを決めましょうキチキチ」
庭子パパ「それは、『東葛の、東葛による、東葛のための千葉県』だコケ」
嘴太烏「あ、そうそうカー。奥さんには立候補予定の話は済んでいるんですよねカー」
庭子パパ「済んでいないコケ。すぐ反対するからコケ。立候補直前まで黙っていようと思うコケ」
・・・
立候補の準備は大変だ。




