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朝起きたら
目が覚めた。
元旦だからって言ってもいつもと変わらない朝だ。
「あれピヨ?」
彼女は声を上げた。
自分の手を見て驚いた。
ええええええぇぇぇぇぇぇええええええ?
手が手が手が・・・羽になっている・・・
もしかして鳥になってる?
・・・って違うか。そういえば着る毛布を着ているんだっけ・・・
でもそれは違っていた。手はまさしく翼になっている。
たまたま鏡を見てしまった。
どう見ても映っているのは紛れもないヒヨコ。
自分が口を開けると鏡に映ったヒヨコもクチバシを開ける。
閉じると閉じる。
自分が顔を上に上げると、ヒヨコも顔を上げる。
下げると下げる。
自分が右手を上げると、ヒヨコも左の翼を上げる。
(あ、そうか、鏡にうつっているんだから左右逆なんだ。)
下げると下げる。
なんでヒヨコなの、なんでヒヨコなの・・・
って、とり年だから?
いや、いや、いや、いや、そんな問題ではない。
なんでヒヨコなの、なんでヒヨコなの