鷺逮捕その1
椋鳥椋子「そう言えば全然関係ないですが、思い出したことがありますジュジュ。
1月1日に『東葛六市 正月特番』というのを千葉テレでやるらしいですジュジュ。」
鶏庭太郎「ははーん、さては、東葛を千葉県から独立させようとか散々言ってきたから、千葉県勢が東葛に対して懐柔策に出てきたなコケ。」
目白「だから、そんなことはいいですから、早く詐欺師野郎を捕まえに行きましょうチーィ」
・・・・
鶏庭太郎、目白、椋鳥の3羽は、詐欺師である鷺を捕まえるべく、鷺のアジトに向かった。
目白「はい、ここが鷺山ですチーィ。
コロニーと呼ばれる鷺のアジトですチーィ。」
鶏庭太郎「横から見ると三角形をしているんだなコケ。
まさか、よくありがちな、見る方向によって形が違うということかコケ?」
目白「そんなことを言い出すと思って、東西南北から見た写真を用意しましたチーィ。」
先ず東からチーィ。
次に南からチーィ。
次に西からチーィ。
次に東からチーィ。
鶏庭太郎「いや、『東から』はもう見たコケ。
てか、なんだよ、これ、同じ絵を使い回しているだろうコケ。
ま、いずれにしても、円錐の形をしているということだなコケ。
ところで、この斜め線はなんだコケ?」
目白「このアジトの外側をぐるぐる回っている通路ですチーィ。」
鶏庭太郎「なるほど、そうか、この『ぐるぐる通路』を回って出入りしているんだなコケ。
鷺野郎を捕まえるには、この通路を封鎖すればいいんだなコケ。
・・・
だが、いきなり、鷺が飛び立って逃げる可能性もあるコケ。」
目白「そういうこともあろうかと、既に上空にはドローンを飛ばして警戒しておりますチーィ。
このドローンは、網で鷺野郎を捕まえることも出来ますチーィ」
鶏庭太郎「さすがあ、コケ。
目白くんは我が東葛市警察部の優秀なブレーンだコケ」
目白「目白くんじゃなくて、目白巡査じゃないんですかチーィ?」
鶏庭太郎「目白くんでも目白巡査でもいいだろうコケ。
・・・では、さっき打ち合わせした通り配置に付けコケ。」
椋鳥椋子「鶏警視監、打ち合わせなんてしてませんけどジュジュ。」
鶏庭太郎「そうだっけコケ。まあ良いコケ。
このアジトの『ぐるぐる通路』を封鎖しろコケ。」
椋鳥椋子「封鎖って、どの辺に居ればいいですかジュジュ?」
鶏庭太郎「俺の読みでは、このアジトのてっぺんが見晴らしがいいからそこに出入り口があると思うコケ。
そこから鷺野郎が出てくるんだろうコケ。
だからそうだな、・・・椋鳥くんはぐるぐる通路の途中にいろコケ。
大体、ぐるぐる通路の途中の、」
椋鳥椋子「椋鳥くんではなくて『椋鳥巡査』と呼んで下さいジュジュ」
鶏庭太郎「だから、そんなのどうでもいいってコケ」
・・・目白くんは、アジトのてっぺん辺りの出入り口の近くに居ろコケ」
目白「目白くんじゃなくて、目白巡査じゃないんですかチーィ?」
鶏庭太郎「だからそんなのどうでもいいって言っているのにコケ。
俺はそのすぐ後ろ辺りで網を張って待っているコケ」
・・・
鶏庭太郎と目白は、てっぺんに向かうことになった。
目白「じゃあ、私は先に、飛んで行きますチーィ」
鶏庭太郎「わかったよ、俺は、このぐるぐる通路をえっちらおっちら登っていくよコケ」
目白はパタパタとてっぺんに飛んでいった。
鶏庭太郎「俺もジャンプすることくらいはできるが、てっぺんまではジャンプできないコケ」
・・・
しばらくすると、鶏庭太郎は、てっぺん辺りに着いた。
勿論、既に目白はてっぺんに着いていた。
目白「仰った通り、てっぺんに出入り口のドアがありますチーィ。」
鶏庭太郎「はあはあ、・・・はあ、・・・ここまで上がってくるのは疲れたよコケ」
目白「お疲れ様ですチーィ。やはりてっぺんに出入り口のドアがありますチーィ。」
鶏庭太郎「やっぱりそうだったんだコケ。
目白く・・・じゃなかった、目白巡査は、
この出入り口の前で蒼鷺が出て来るのを待ってくれコケ。
そして、訓練でやった『ころびコウボウシ、起き上がりコウボウシ』だコケ。
俺は、少し後ろで網を張って待っているコケ」
鶏庭太郎は少し出入り口から離れた所で網を張って待っていた。
・・・
鶏庭太郎「しかし、いつ出てくるんだコケ。
本当に鷺がこの中にいるんだろうなあコケ。
まさにキチンレースだコケ」
目白「チキンレースではチーィ?
チキンって鶏のことですよチーィ。自分のことをきちんと言えるようにしてくださいチーィ。
てか、こういうのは、単に待っているだけでチキンレースとは呼びませんチーィ。」
鶏庭太郎「そうなのかコケ。」
・・・・




