いざ出発
東葛飾復興協会のオフィスにて――
椋鳥椋子「今朝の新聞を見たら、千葉県の今年の重大ニュース第一位は、チバニアンという時代ができることだそうですジュジュ」
鶏庭太郎「何がチバにゃんだ、そんな猫みたいなので喜んでコケ。
最近、千葉県は調子に乗っているコケ。
大体千葉の鳥たちは、地磁気逆転の何たるかも知らないだろうコケ」
椋鳥「それからさっき、千葉県の県政10大ニュースというのを千葉県のホームページで見たら、1位は剣道二段知事が100万票を超える得票で3選というのでしたジュジュ」
鶏庭太郎「くそ、おれが知事選に出ていたら、今頃は『東葛の、東葛による、東葛のための千葉県』(*)の県政が実現していたのにコケ」
椋鳥「では、鷺の詐欺師を逮捕できたら、それを東葛の今年の重大ニュースの一位ということにしましょうジュジュ」
・・・
そこへ、目白が窓から飛び込んできた。
目白「きょ、協会長、一週間の地道な調査の末、鷺の詐欺師のアジトの場所の確認が取れましたチーィ。」
鶏庭太郎「そこは『鶏警視監』と呼んで欲しい、なあ、目白巡査、コケ」
目白「失礼しました、鶏警視監、チーィ。
では言い直しますチーィ。
鶏警視監、一週間の地道な現地調査の末、鷺の詐欺師のアジトの場所の確認が取れましたチーィ。 鷺の行動パターンから、今アジトに居ると思われますチーィ」
鶏庭太郎「よし、これで詐欺師を捕まえれば、我が東葛が、千葉県を出し抜くことができるコケ。
これで、詐欺師を捕まえる手柄は我が東葛市警察部のものだコケ。
まさか、詐欺師のアジトの情報は、千葉県警に漏れていないだろうなコケ」
目白「そこは大丈夫ですチーィ。」
鶏庭太郎「では、このあいだ訓練した通り、鷺を捕まえにいく賭機が来たぞコケ。
さあ行こうコケ」
椋鳥「ちょっとメタなことを失礼しますが、なんで賭機っていう漢字を使ったんですかジュジュ」
鶏庭太郎「いやあ、ちょっと今、当て字を思い付いちゃってさ、哈哈哈、コケ」
目白「漢字なんてなんだっていいですよチーィ。
早く詐欺師を捕まえに行きましょうチーィ」
鶏庭太郎「そうだ、目白巡査、椋鳥巡査、いざ出発だコケ」
*『東葛の、東葛による、東葛のための千葉県』:第35部分『庭子パパ、知事選立候補を決意する』




