タイムトラベル続き――ナミイが生んだ卵
少ししたら、
ナミイが卵をたくさん産んだ。
それをナギイとナミイで、交代に卵を温めた。
すると、しばらくすると、卵たちは、めりめりとひびが入ってきた。
鵯「あ、大変、割れてきているよピーヨ」
ナギイ「きっと子供たちが生まれるんだ。
中から必死に卵を割ろうとしているんだ。
こっちからも卵をちょっと叩いてみよう」
ピーピー、ピヨピヨ、・・・
卵が孵って、たくさんの子供たちが生まれた。
雉「この子はまるで僕の小さいときに似ているねケンケン」
ナギイ「じゃあ、雉彦と名づけよう。」
燕「この子は僕の小さい頃に似ているチュピ」
ナギイ「じゃあ、『燕彦』だ」
燕「もしかして、僕の祖先なのかもしれないチュピ」
庭子「あ、こっちの子、タマゴにヒビが入って、ピヨって言ったけど、なかなか出てこないよフガ」
ナミイ「あ、そうね。」
庭子「あ、この子は私の小さい頃に似ているよフガ。そんな話を聞いたことがあった(*)んだフガ。」
ナミイ「では、庭姫という名前にしよう。
まあ、本当は男の子か女の子かわからないけど」
ピーピー、ピヨピヨ、とたくさんの子がいっぺんに喋ると、
どの子が喋っているのかわからなくなる。
ナギイ「一遍にしゃべると誰が何を喋っているのかわからないよ。
言葉の最後に鳴き声を付けてくれ」
すると、ピーピーピーピー、ピヨピヨピヨピヨ、・・・
益々賑やかになった。
鵯「この子達の世話は私たちがやるから、
ナギイさんとナミイさんは、
安心して、ま・ぐ・わ・い、をしていていいよピーヨ」
ナギイ「え、そんな、「まぐわい」ばっかりしているような言い方をしなくてもいいのに。」(戸惑い)
まあでも、ナギイとナミイたち家族は、楽しそうで結構なことである。
子供が生まれたということは、それなりに時間が経ったと思うんだけど、
段々時間の感覚がわからなくなってきた。
でも、平和な日々というのは往々にしてそういうものである。
*:第13部分「家で」




