東葛の山その1
東葛飾復興協会のオフィスにて――
鶏庭太郎「しかし、我が東葛が県として独立するに当たり、
何か県として、『東葛と言ったら○○山』というような山があるといいなあコケ」
目白「それはつまり、我が東葛を象徴する山ということですねチーィ?」
鶏庭太郎「『象徴』っていうのかコケ?」
目白「そうですチーィ」
鶏庭太郎「さすが我が協会のブレーンは使う言葉が違うなあコケ」
目白「湖で言うなら、滋賀県は琵琶湖、福島県なら猪苗代湖、みたいなものですねチーィ」
鶏庭太郎「そうだコケ。我が県の湖は、・・・まあ、『湖』というかは別にして、・・・沼でもいいなら、手賀沼だなコケ」
目白「それの山バージョンってことですねチーィ?」
鶏庭太郎「そうだコケ。さすがブレーンは、物分りが早いなコケ」
目白「確認ですが、協会長、我が東葛には、市川市も浦安市も船橋市も含むんですよねチーィ?」
鶏庭太郎「も、勿論だコケ。みんな我が東葛の不可分の領土だコケ」
・・・
30分後――
目白「協会長、見つかりましたチーィ。」
鶏庭太郎「な、なんていう山だコケ?」
目白「その山は、プロメテウス火山と言いますチーィ」
鶏庭太郎「プ・ロ・メ・テ・ウ・ス・火山』コケ?」
目白「そうですチーィ」
鶏庭太郎「うーん、そんな山初めて聞いたなあコケ。
でも、かっこいい名前だなあコケ」
その名前を聞いて、椋鳥椋子がやってきた。
椋鳥椋子「プロメテウス火山と言えば、あの『シー』のミステリアスアイランドにあるあの山のことですよジュジュ。」
鶏庭太郎「『シー』・・・って何コケ? エービーシーのシーかコケ?」
目白「東京ネズミーシーのことをシーって言うんですよチーィ」
それを聞いて、鶏庭太郎は急に鶏冠の色を変えて、取り乱し始めた。
鶏庭太郎「ネ、ネズミーシーだってコケ!?」
椋鳥椋子「ど、どうかしましたかジュジュ?」
鶏庭太郎「あ、あんな、・・・ネズ、ネズ・・・」
目白「根津がどうかしましたかチーィ」
鶏庭太郎「ネズ、ネズミーランドだなんて、・・・口にするのも悍ましいコケ。
溝鼠が闊歩しているところなんて、考えただけで気持ち悪くなってきたコケ」
椋鳥椋子「ネズミーランドじゃないですよ、ネズミーシー、ジュジュ」
鶏庭太郎「ネズミーランドでもネズミーシーでも同じだコケ。
と、兎に角その、プロミスの山とか言うのは、きゃ、却下だコケ」
・・・




