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Carrying Happiness  作者: 遠藤 敦子
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 それから私は再び自分のブースに戻る。隣の方が来られたけれど、相互フォロワーの女性が隣なので安心だ。

「こんにちは、しおざきです。Xでお世話になってます」

 私が挨拶すると、彼女は

「お世話になってます。いつもX見てますよ」

 と言ってくれた。立ち話をしているとあっという間に時間が経ち、

「文学フリマ東京40、ただいま開場です!」

 とアナウンスされる。会場内には拍手が響くと同時に、待機していたお客さんがどんどん会場内に入ってくる。最初はみんなお目当てのブースに行くのか、私たちのところにはあまり人が来ない。けれど15分ほど経ち、20代の男性客が私の作品をいろいろ立ち読みしていた。おすすめを教えてほしいとのことなので、いくつか提案してみる。すると彼は

「じゃあこれとこれにします」

 と300円の本1冊と、200円の本を1冊買ってくれた。それからは隣のフォロワーさんとお互いの本を購入し合う。彼女は私のエッセイを買い、私は彼女の新作小説を買った。


 時間が経ってからはちらほら新規のお客さんや相互のフォロワーさんたちが来てくれ、何冊か本が売れていく。5冊持ってきたエッセイは2時間で完売した。完売後もお客さんがエッセイを求めて来店してくれ、それならば6冊から8冊くらい持ってきても良かったかなという気持ちになる。文学フリマ京都は年配のお客さんが多かったけれど、今回は若い女子学生も購入してくれた。東京は客層がバラバラだなと思いながら様子を見る。

 同じ4階にいるフォロワーさんのところでどんどん本を買い、それからは1階にいるフォロワーさんのところでも買い回りをした。いつもXでやりとりしていた方々と対面で会って話せるのは私にとって新鮮だった。お客さんや出店者の方と交流を楽しめるのが文学フリマの良さだと思う。

 それからは1階のフォロワーさんたちもどんどん来てくれ、私の本を買ってくれた。このようにして交流する機会はないのでものすごく楽しい。あっという間に閉幕のアナウンスがされたけれど、一生文学フリマに出ていたいと思えるほど楽しかった。

 明日は仕事なので閉幕後は東京駅に向かい、新幹線に飛び乗って京都に帰る。2時間以上かかるので、文学フリマで買った本を読みながら新幹線に揺られていた。次は文学フリマ大阪が私を待っている。文学フリマに出るのは次の大阪で4階目になるけれど、これまでの反省を活かして良い作品を作りお客さんを迎えられる運営ができればと思う。

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