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俺は月宮先輩の隣に、双子は俺たちと向かい合った席にシートベルトをして座ると、車は緩やかに動き出した。
満面の笑みを浮かべる双子は、窓から外を見たり、月宮先輩や運転手さんに一生懸命話しかけたりと、とても楽しそうにしていた。
「えいとおうじー」
「りおくーん」
ずっと目の前に座っているのに、双子は何度も俺と月宮先輩に手を振った。
双子は人見知りもせず活発な性格だが、自分の置かれている環境を子供ながらに理解しているようで、俺を困らせるようなワガママはほとんど言わない。
俺がアイドル活動を始めて、週末の土曜日と日曜日はほとんど一緒にいることができなくなっても、双子が俺に不満を言ったことは一度もなかった。
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