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「りおくん、だいじょうぶ?」
「だいじょうぶ?」
繋いだ手に力が込められ、心配そうに俺を見上げている双子に、俺は歯を見せて笑ってみせた。
「大丈夫、大丈夫! お兄ちゃんが力持ちなの知ってるだろ? ほら、いくぞー」
双子を安心させようと、俺は真央と手を繋いだまま、玲央を片手で抱っこして持ち上げた。
「すごーい、りおくん! ちからもちー!」
「まおも、まおもー!」
玲央を下ろし、今度は俺の制服の裾を掴んでおねだりしていた真央も、同じように抱っこしてあげる。
「わーいっ!」
本当は膝に手をついて息を整えたいほど心拍数が上がって疲れていたが、双子に悟られないよう必死に笑ってみせた。
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