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「ねえ、ねえ、りおくん。おうじさま、まってるよね?」
「残念、王子様は帰りました」
「えー! やだー!!」
すのこの上で並んで座りながら首を振り、足をバタつかせてイヤイヤをする二人に、俺は頭を優しく撫でる。
「やだって言っても、いないものはいないの。ほら、靴を履き替えて。今日は自転車がないから、手をつないで歩いて帰るぞ」
駄々をこねる双子にそれぞれ靴を履かせ、自分の荷物と双子の荷物をまとめて持って立ち上がった俺は、荷物の重さで思わず足元がふらついてしまう。
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