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10-7

(待っててくれてる? いや、そんなわけ……)


 そう思いながら、俺は平屋建ての保育園に、園庭側からドアを開けて、双子の教室を覗き込む。


「コラッ、なんで帰る支度が終わってないんだ?」


「だって、れおくんがー」


「まおがー」


 教室の壁に掛けられたままだった自分たちのタオルを、慌てて外して手に持った双子は、お互いを指差す。


「分かったから、早く帰りの準備をしなさい」


「はーい」


 手を挙げていいお返事をした双子は、自分たちのリュックを取りに、教室の奥に置かれたロッカーに向かっていった。


下記サイト(ネオページ)にて先行連載中

https://www.neopage.com/book/30066806720040200

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