78/178
10-7
(待っててくれてる? いや、そんなわけ……)
そう思いながら、俺は平屋建ての保育園に、園庭側からドアを開けて、双子の教室を覗き込む。
「コラッ、なんで帰る支度が終わってないんだ?」
「だって、れおくんがー」
「まおがー」
教室の壁に掛けられたままだった自分たちのタオルを、慌てて外して手に持った双子は、お互いを指差す。
「分かったから、早く帰りの準備をしなさい」
「はーい」
手を挙げていいお返事をした双子は、自分たちのリュックを取りに、教室の奥に置かれたロッカーに向かっていった。
下記サイト(ネオページ)にて先行連載中
https://www.neopage.com/book/30066806720040200
!!スマホ対応済!!
登録不要 無料でお読みいただけます




