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まさかそんな落ち込むとは思ってもいなかった俺は、慌てふためいてしまう。
「あ、違うんですよ! 別に月宮先輩をバカにしているとかじゃないんです。リオンのことになると表情がコロコロ変わって、可愛いなーって思って。でも、月宮先輩? そんなに愛しているリオンである俺を脅すなんて、どこか矛盾していませんか?」
俯く月宮先輩の顔を下から覗き込むようにすると、月宮先輩は少し困った顔をしていた。
(あ、この顔……)
帽子を深く被って、マスクで顔を隠し俯くだけのあの人と、月宮先輩が重なって見えた。
(やっぱり、月宮先輩が末広がりさんなんだ……。そっか、金髪は帽子の中に入れて、目はわざわざカラコン入れて黒くしてたんだ)
俺の中で、いつも俺だけを必死に応援してくれるあの人と、目の前にいる月宮先輩がやっと一つになった。
(こんな綺麗な人が俺のこと……)
俺は無意識に、俯いているせいで顔が髪で隠れる月宮先輩に向かって手を伸ばしていた。
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