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「海棠……」
「ごめん、那央。俺ちょっと先輩を送ってくるから、双子のことよろしくな。今、リビングで寝ちゃってるけど、帰ったら起こして風呂入れるから」
「……」
那央は返事もせずに俺たちに背を向けると、荷物は玄関に置いたままで階段を駆け上がっていった。
静かになった玄関で、俺と月宮先輩の間に微妙な空気が流れる。
「すみません、月宮先輩……。那央は今、微妙なお年頃なので……」
「歳は関係ないだろ。なぜ、あんな態度をとられて海棠は怒らないんだ?」
「それは……。俺には何も言う権利がないからですよ……」
俺はそれ以上何も答えることができず、俯きかけて月宮先輩に背を向けた。
「海棠……」
「俺……。リビングから、ブレザー取ってきますね……」
そう言い残し、俺は逃げるようにリビングへ自分のブレザーを取りに向かった。
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