3.超越魔法使いと老剣士 3
クリッキスチタル
「作った……ですと??
彼の《 庭園 》を作った??
そんな事が可能だと言うのですかな?!」
セロフィート
「ワタシは『 偉大なる〈 吟遊大詩人 〉 』です。
《 庭園 》を作る等雑作もない事です」
クリッキスチタル
「〈 吟遊大詩人 〉……ですか??
一般的な〈 吟遊詩人 〉と何が違うのですかな??」
セロフィート
「『 偉大なる 』を忘れないでください。
ワタシは『 10億人に1人しか居ない 』と言われる〈 超越マギタ( 魔法使い ) 〉です。
其で十分でしょう?」
クリッキスチタル
「──10億人に1人の〈 超越マギタ( 魔法使い ) 〉……」
セロフィート
「〈 エルゼシア国王 〉へ伝えます?」
クリッキスチタル
「な…何を……仰いますか」
セロフィート
「〈 エルゼシア国王 〉が秘密裏に『 特別 』な〈 マギタ( 魔法使い ) 〉を探している事も、集めている事も知ってます」
クリッキスチタル
「な゛っ!?
ワタシには貴殿が何を言っておられるのか……」
セロフィート
「≪ 王都 ≫を繁栄させる為、《 バセリナ城 》の《 地下室 》の最深部にある〈 魔法陣 〉の中に、人柱として多くの〈 マギタ( 魔法使い ) 〉を幽閉している事は知ってます。
≪ 都 ≫にある《 領主邸 》の《 地下室 》の最深部にも同様である事も知ってます。
まさか、〈 精霊騎士団 〉の〈 光騎総団長 〉である貴方が『 聞かされていない 』という事はないでしょう?」
クリッキスチタル
「……………………。
何故…貴殿が其の事を──?!」
セロフィート
「ワタシは〈 超越マギタ( 魔法使い ) 〉です。
知らない筈がないでしょう」
クリッキスチタル
「貴殿は何をしようとしておられるのですか…」
セロフィート
「何も」
クリッキスチタル
「な、何も??」
セロフィート
「ワタシも〈 マギタ( 魔法使い ) 〉の端くれです。
〈 マギタ( 魔法使い ) 〉が《 地下室 》の最深部で人柱として『 魂の牢獄 』に囚われている事には心苦しさを抱いてます。
だからと言って彼等を『 魂の牢獄 』から救い出そう等とは思ってません。
ワタシが〈 元素魔法 〉を使えるのも、ワタシが〈 超越マギタ( 魔法使い ) 〉で居られるのも、彼等の犠牲があるからこそ。
彼等を『 魂の牢獄 』から救い出すという事は≪ エルゼシア大陸 ≫から〈 マギタ( 魔法使い ) 〉が居なくなる──という事です。
〈 素質 〉を持っていても〈 魔法力 〉は何の役にも立たない。
使い方こそ間違えなければ、便利な〈 魔法 〉です。
〈 魔法 〉の使えない不便で不自由な≪ 世界 ≫に変えたいとは、ワタシは思いません。
かと言って≪ 王都 ≫の繁栄と〈 マギタ( 魔法使い ) 〉の存続の為に此の身を差し出し、犠牲となる気等、ワタシには更更ないです。
ワタシを捕らえると言うならば、≪ 王都 ≫は一夜にして滅ぶ事になります。
ワタシには其が出来る。
どうかワタシに大量殺戮をさせないでください」
クリッキスチタル
「……………………」
セロフィート
「〈 超越マギタ( 魔法使い ) 〉を『 魂の牢獄 』へ幽閉してしまえば、≪ 王都 ≫は安泰です。
今直ぐにでもワタシを捕らえて《 バセリナ城 》へ連行したいと思ってますね?」
クリッキスチタル
「──何を仰いますか!
私は決して其の様な事は──」
セロフィート
「誤魔化さなくても良いです。
ワタシには分かっています。
抑、〈 精霊騎士団 〉が作られた本来の目的は、『 特別 』な〈 マギタ( 魔法使い ) 〉を見付け出す事です。
正当な理由で捕らえる為に『 あらぬ罪 』を被せ、大義名分を振り翳し、『 特別 』な〈 マギタ( 魔法使い ) 〉を罪人として≪ 王都 ≫へ連行するのが、使命でしょう。
時代が変わっても、本来の使命は変わらない。
表向きの役目は、本来の使命を隠す為のフェイクに過ぎません。
そうでしょう?」
クリッキスチタル
「……………………。
貴殿は何もかも存じておられると言うのか??」
セロフィート
「そういう事です。
困りますよね?
〈 精霊騎士団 〉の存在理由も、使命も公になってしまっては。
口外する気はないです。
ですから、ワタシを見逃してください」
クリッキスチタル
「其は脅し……ですかな??」
セロフィート
「此は『 お願い 』です。
ワタシの『 お願い 』を聞いてもらえると穏便に済ませる事が出来ますけど…」
クリッキスチタル
「貴殿を敵に回す事だけは避けたいですな…」
◎ 本編「 セロ 」の設定を忘れない様に、会話に入れてみました。
◎ 〈 精霊騎士団 〉の名前は思い付かないので、テキトーに付けました。
〈 ◯剣騎士団 〉が16騎士団あります。
外回り担当は、聖,魔,闇,光,影,水,火(炎),風,氷,雷,地(土),木の12剣騎士団です。
内回り担当は、星,虹,時,元の4剣騎士団です。
内回り担当の4剣騎士団は主に《 バセリナ城 》と≪ 王都 ≫を警護しています。




