☆3.冷寒街ベリチェスト 2
受話器:にゅい
「{ じゃ、じゃあさ……、其迄…オレ達は──、猛吹雪が止む迄の間、どうしたらいいんだよ?? }」
セロフィート
「そうですね……。
合流しましょう」
受話器:にゅい
「{ 合流?? }」
セロフィート
「そうです」
受話器:にゅい
「{ 何処で合流するんだよ? }」
セロフィート
「決まってます。
マオとワタシが宿泊していた《 宿屋 》です。
《 宿屋 》ならば、ある程度の物が揃ってます。
猛吹雪が止む迄の1ヵ月間、《 宿屋 》で過ごします 」
受話器:にゅい
「{ マジですか?? }」
セロフィート
「マオとワタシだけなら≪ 街 ≫から脱出する事も出来ますけど、助けた人間が居ますし……。
1ヵ月間、彼等との共同生活を楽しみましょう。
──ね♪
マ〜〜〜オ♪」
受話器:にゅい
「{ 『 ね♪ 』って……。
でもさ、どうやって《 宿屋 》迄行けばいいんだよ?
オレ達が歩けば〈 結界魔法陣 〉も動くのか? }」
セロフィート
「〈 結界魔法陣 〉は動きませんよ。
其に長くは持ちません。
〈 結界魔法陣 〉が消えてしまう前に出発してください」
受話器:にゅい
「{ ──へ??
〈 結界魔法陣 〉って消えちゃうのかよ?!
出発って言われても…… }」
セロフィート
「マオの着ているコートの安全地帯の範囲を半径1mから半径30mへ増やしました。
彼等に説明をして《 宿屋 》迄来てください。
ワタシも向かいます」
受話器:にゅい
「{ …………分かったよ。
何とかして全員一緒に《 宿屋 》へ向かうよ }」
セロフィート
「呉呉も気を付けてください。
《 宿屋 》で会いましょう」
受話器:にゅい
「{ うん…(////)
セロも気を付けてな }」
セロフィート
「有難う、マオ」
マオとの通話を切ったセロフィートは、《 宿屋 》へ向かい歩き出した。
──*──*──*── 結界魔法陣
セロフィートとの会話を終えたマオは、セロフィートから教えてもらった事をクリッキスチタルへ話した。
話を聞いてくれたクリッキスチタルは、部下達に言い聞かせてくれた。
〈 結界魔法陣 〉が消えてしまうと知った〈 光剣騎士団 〉の皆さんはパニクったが、クリッキスチタルが一喝して黙らせてくれた。
マオに対しては穏やかで優しいお爺さんとして接してくれるのに、部下に対しては鬼将軍だった。
マオの説明を聞いたクリッキスチタルは〈 結界魔法陣 〉から出て、マオが宿泊していた《 宿屋 》へ向かう事を部下達へ伝えた。
──*──*──*── 冷寒街
〈 結界魔法陣 〉を出ると、クリッキスチタル,〈 光剣騎士団 〉の皆さんは、マオの着ているコートの安全地帯から出ない様に気を付けながら、猛吹雪の中を歩く。
《 宿屋 》が怪物に襲われていなければ、マオが宿泊しているた《 宿屋 》迄は1本道である。
然し、《 宿屋 》へ続く道は、カチコチに凍ってしまっている怪物に塞がれている所為で1本道は使えなくなっていた。
他にも瓦礫や凍っている人人にも通せんぼされている為、《 宿屋 》迄の遠回りしなければならない状態だ。
コートの安全地帯の範囲に入ると道や瓦礫の氷は溶けて歩き易くはなるが、人間や怪物といった生物の氷は溶けずに凍ったままである。
安全地帯の外は、全て凍らせてしまう猛吹雪が吹き荒れており、人間や怪物は凍ったままで、道や瓦礫は氷が溶けていく──という何とも奇妙で不可思議な光景が広がっていた。
クリッキスチタルが≪ 街 ≫全体の地図を持っていたお蔭で、予定よりも早く《 宿屋 》へ辿り着けそうな兆しが見えた。
マオがクリッキスチタルに時計を見せてもらうと、深夜2時を過ぎていた。
マオ
「もう日付けが変わってたんだな…。
こんな事になるなら《 宿屋 》じゃなくて、《 民家 》へ行っとけば良かったな……」
クリッキスチタル
「〈 双刀士 〉殿は他に予定がおりでしたのかな?」
マオ
「クリッキスチタルさん、オレの事は『 マオ 』って呼んでよ。
《 宿屋 》へ着いたら、吹雪が止む迄の1ヵ月間は共同生活するわけだし…。
オレの本職は〈 錬金術師 〉だしさ(////)」
クリッキスチタル
「そうでしたか…。
ならば、厚意に甘えて『 マオ殿 』と呼ばせていただこう。
其で良いですかな?」
マオ
「うん。
其でお願いします。
クリッキスチタルさん、有難う。
──遠回りする訳だけど…、此のペースで進むと何時頃に着くのかな??」
クリッキスチタル
「そうですな……。
時間も時間ですしな…」




