♪ 2.宿泊室(夜) 1
《 食堂 》にて夕食の食事を終えたマオとセロフィートは、《 宿泊室 》へ戻って来ていた。
マオは両手に小箱を持ちながら、落ち着きがなく、ソワソワとしていた。
セロフィート
「マオ?
どうしました?
排泄する必要がなくなったのに、ソワソワして……」
マオの様子に少しだけ首を右側へ傾げているセロフィートは、受付カウンターにて購買されていた夕刊を手に持っていた。
夕刊を購入する時に支払った400Qは、セロフィートの財布から出した硬貨だ。
セロフィートの財布を2人で共有しているのだ。
マオ
「う、うん(////)
其の……だな?
彼の……だな?」
セロフィート
「どうしました?
もう、お腹が空きました?」
マオ
「違う……」
セロフィート
「事件現場には未だ行きませんよ。
夜が更けてからです」
マオ
「分かってるよ……」
セロフィート
「明日の買いに行く武器の事です?」
マオ
「違うって」
セロフィート
「はい?
違います?
後は──」
マオ
「セロとオレが初めて出会った記念日だよ(////)
セロって記念日とかに疎いよな……」
セロフィート
「はい?
マオと初めて出会った日……です?
其はワタシではなく──」
マオ
「何言ってんだなよ?
セロしか居ないだろ!
オレ、ちゃんと覚えてたんだぞ。
オレの初恋の日でもあるんだからな!(////)」
セロフィート
「……………………。
そう…でしたか。
マオの初恋の相手は、ワタシ( 入れ替わり前のセロフィート )……でしたか」
マオ
「そ、そうだよ!
だから、其の……オレはセロと運命的な出会いをしちゃった訳だよ(////)
其で……オレからセロに…いろんな『 ありがとう 』の意味を込めて……だな?
プレゼントを用意してみたんだ(////)」
セロフィート
「ワタシに……です?」
マオ
「う、うん(////)
受け取って貰えると嬉しい……んだけど(////)
オレだと思って、何時も身に付けててもらえたら、オレ──感無量なんだけど(////)」
セロフィート
「マオ……」
マオ
「良かったら、受け取ってくださいっ!!
オレの気持ちを込めました!!」
マオは顔から耳迄真っ赤にさせて、持っていた小箱を両手で持ち、セロフィートの前に差し出した。
セロフィートはマオから差し出された小箱を見詰めた。
小箱を持っているマオの両手は、プルプルと震えている。
セロフィートは小箱へ右手を伸ばすと、小箱を持ち上げた。
セロフィート
「……………………。
マオ……、開けてもいいです?」
マオ
「う、うん(////)」
小箱を受け取ってもらえたらマオは、パッと顔を上げると、嬉しそうな顔でセロフィートを見上げている。
受け取ってもらえた事が余っ程嬉しいらしい。
仮にマオが犬であったならば、飼い主に飛び付いて、押し倒し、顔をベロベロと舐め回しながら、尻尾を勢い良く左右へブンブンと振っているだろう。
今のマオは、其だけ嬉しそうなのだ。
セロフィートは小箱のリボンを取り、箱の上蓋を持ち、開けてみた。
中身を見るとプラチナに光る小さな輪っかが入っていた。
セロフィート
「マオ、此は何です?」
マオ
「えと……指輪……です(////)」
セロフィート
「はい?
指輪…です?
其は何です?
何に使います?」
マオ
「えと……指にはめるんだけど…」
セロフィート
「はい?」
マオ
「貸して!
オレがセロの指にはめるよ(////)」
小箱の中に入っている指輪の片方を取ったマオは、セロフィートの左手を持った。
まるで最初から狙っていたかの様に、マオはセロフィートの左手の薬指に指輪をはめた。
なかなかの確信犯なマオである。
セロフィートは其の様子を不思議そうな表情で見詰めている。
マオ
「あ…彼のさ、もう1つの指輪を……オレの左手の薬指にはめてくれないかな?」
セロフィート
「ワタシが…です?」
マオ
「う、うん(////)」
小箱の中に入っている残りの指輪を取ったマオは、セロフィートの右手に指輪を置いた。
マオはセロフィートの前に左手を差し出すと、薬指だけを少しだけ上げている。
良く分からないセロフィートは、マオに言われた通りに左手の薬指に指輪をはめてあげた。
セロフィート
「此で良いです?」
マオ
「うん(////)
一生の宝物だよ!
有難な、セロ(////)」
左手の薬指を顔よりも上へ上げたマオは、指輪がはまっている薬指を見詰めながら、嬉しそうに微笑んでいた。
セロフィート
「マオ…。
何故、左手の薬指に指輪をはめます?
何か意味あります?」
マオ
「え?
セロ……知らないのか?」
セロフィート
「全く知りません」
マオ
「じゃ、じゃあ……教えるよ(////)
指輪にはさ、名前を入れてるんだ(////)
セロが左手にはめてる薬指の裏側には、オレのM & セロのSと出会った西暦と日付を彫ってあるんだ。
オレが左手にはめてる薬指の裏側には、セロのS & オレのMと出会った西暦と日付を彫ってあるんだ」




