♪ 2.宿泊室(夕)
≪ ダンジョン ≫から《 宿泊室 》へと続く階段を上がりきったマオは、2時間振りに《 宿泊室 》へ戻って来た。
極極一般的な普通の人間ならば、2時間の間に2ヵ月分、年を取ってしまっている事になるのだが、マオはセロフィートと交わした〈 契約 〉により、不老不死となっている為、仮に何千年も≪ ダンジョン ≫の中で過ごし、現実へ戻っても外見は少年のままである。
セロフィート
「マオ、お帰りなさい。
18時になりましたし、《 食堂 》へ行きましょう」
マオ
「うん。
今晩は沢山食べるんだ!!」
セロフィート
「ふふふ…。
時間一杯食べましょう」
マオ
「〈 にゅい 〉、夕食に行って来るから待っててくれよな」
にゅい
「にゅい〜〜」
マオ
「ありゃ。
何言ってるか分かんなくなっちゃったよ……」
セロフィート
「どうです、マオ。
現実へ戻って来た事を実感出来るでしょう?」
マオ
「うん……。
話が出来ないのって寂しいな……」
マオは右肩に乗っていた〈 にゅい 〉を掌に乗せるとベッドの上へ置いた。
マオ
「じゃあな、〈 にゅい 〉。
セロとオレが戻って来る迄、《 宿泊室 》で大人しく待ってるんだぞ」
にゅい
「にゅい、にゅい」
〈 にゅい 〉に見送られながら、マオとセロフィートは《 宿泊室 》を出た。




