★2.朝刊 3
セロフィート
「分かってくれたなら良いです。
例え、不老不死であろうとも、自身を蔑ろにしてはいけません。
良いですね、マオ」
マオ
「う、うん……」
セロフィート
「マオには無理をしないでほしいですし……。
事件を起こしている犯人について、ワタシなりに調べていました」
マオ
「えっ…。
本当か?
調べてくれたの?
オレ…『 おねだり 』してないのに……」
セロフィート
「聞きたくないです?」
マオ
「聞きたいですっ!!
教えてください!」
セロフィート
「はいはい。
≪ 街 ≫で事件を起こしている犯人は、人間でない事が判明しました」
マオ
「えっ?
人間が犯人じゃないんだ?
じゃあ、ムタさんが言ってた獣??」
セロフィート
「獣でもないです。
人間の首筋に牙で噛み付き、血を吸う動物も獣も現在の≪ エルゼシア大陸 ≫には生存してません」
マオ
「そ、そうなの??」
にゅい
「にゅい??」
セロフィート
「突然変異をした動物でもなければ、獣でもないです」
マオ
「じゃ、じゃあ…犯人は……」
セロフィート
「朝刊の記事にも書かれてますね。
血を吸い付くされた被害者は、誰もが骨と皮だけになり、干からびている──と」
マオ
「う、うん…。
そうだけど…、其だけで犯人が分かるのか?」
セロフィート
「《 民家 》の壁を盛大に壊わしている様ですね。
《 民家 》の壁は頑丈で丈夫な石造りです。
其の壁を甚も簡単に壊してしまう程の破壊力を持ってます」
マオ
「そ、そうだよな…。
石で出来た壁を壊すなんて、相当な力を持ってないと出来ないよな…」
セロフィート
「〈 時空の亀裂 〉から現れた怪物の確率が高いです」
マオ
「えっ?!
其じゃ…、≪ エルゼシア大陸 ≫に生息してない〈 別次元 〉っていうか…≪ 別世界 ≫の……」
セロフィート
「≪ 異世界 ≫からの侵入者の仕業でしょう」
マオ
「セロ!
其じゃあ、人間に勝ち目ないじゃんか!
〈 時空の亀裂 〉から現れた怪物って、凶暴化した動物や突然変異した動物,獣よりも滅茶苦茶強いだろ。
人間には歯が立たないよ!」
セロフィート
「そうですね。
但し、絶対ではないです。
〈 時空の亀裂 〉から現れた怪物の可能性が高い──という事を話しただけです」
マオ
「……………………。
オレ…やっぱり……」
セロフィート
「はいはい。
マオの言いたい事は分かります。
仮に襲われたとしても、無理に戦おうとはしないでください。
マオの今の強さでは太刀打ちしても敵わないでしょう。
〈 にゅい 〉に任せて柱の裏にでも隠れて、大人しく怪物の最後を見守ってください。
良いですね、マオ」
マオ
「──なっ?!
オレでも歯が立たないって言うのかよ?」
セロフィート
「そうです。
折角マオの為に作った≪ ダンジョン ≫なのに、マオは使ってくれませんし……」
マオ
「う゛っ……。
だって、其は……。
しょうがないじゃんか。
≪ ダンジョン ≫内の怪物が強くて倒せないんだから、仕方無いだろ!」
セロフィート
「弱いとハラハラ感を味わえないでしょう?」
マオ
「ハラハラ感なんて要らないよ…。
ちゃんと倒せる怪物にしてほしいんですけどっ!!」
セロフィート
「マオの為に何度も調整してますし、作り直してます」
マオ
「調整の基準がズレてんの!!
気付いてよ…。
其に〈 フロアマスター 〉とか〈 フロアボス 〉とか、やたら強いし、姿が妙にグロテクスで気持ち悪いんだけど……。
アレは何で??」
セロフィート
「そうです?
強いて言えば、よりリアリティーを出そうと思って、害虫類や昆虫類を≪ ダンジョン ≫内で突然変異させてみました。
なかなかの作品でしょう?
〈 怪物図鑑 〉も作ってみました。
≪ ダンジョン ≫内でしか使用出来ませんけど、マオが倒した怪物の情報が直ぐに見られる優れものです。
〈 怪物図鑑 〉の頁を開くと怪物が立体映像でリアルに見れます。
凄いでしょう?」
マオ
「そんなサービスは要らないよ…」
セロフィート
「そうです?
怪物を倒したら、金銭と消費アイテムを入手が出来る様になってましたけど、入手出来るのは怪物メダルだけに変更しました」
マオ
「はぁ?
な、何で??」
セロフィート
「怪物を倒したら、怪物は光の粒子となって消えます。
すると、怪物メダルを入手出来ます。
集めた怪物メダルを持って≪ 集落 ≫≪ 村落 ≫≪ 町 ≫≪ 街 ≫≪ 都 ≫≪ 首都 ≫≪ 王都 ≫にある《 メダル屋 》へ持って行くと、怪物が持っているアイテムと交換出来る様にしました。
勿論、金銭で売買の出来る《 道具屋 》もあります」




