★1.宿泊室(夜) 7
セロフィート
「ふふふ…。
楽しみに待たなくても〈 転移魔法 〉を使えば、一瞬で着けます。
行きます?」
マオ
「そーゆーの、本気で止めろ!!
旅の醍醐味が味わえないだろ!!
〈 転移魔法 〉も〈 瞬間移動魔法 〉の類いは使うの禁止っ!!
時間が掛かっても徒歩で旅すんの!!」
セロフィート
「はいはい。
徒歩に飽きたら教えてください。
何時でも〈 転移魔法 〉を使います」
マオ
「飽きないよっ!!
──たく……。
セロは直ぐに楽しようとするよな!」
セロフィート
「疲れますし」
マオ
「疲れないだろ、セロは!!
セロはオレと、のんびり,まったりした旅をしたくないのかよ?!」
セロフィート
「マオはしたいです?」
マオ
「オレが聞いてんの!
質問返し禁止っ!!」
セロフィート
「知りたいです?」
マオ
「うん!」
セロフィート
「どうしても…です?」
マオ
「……お、おぅ…」
セロフィート
「マオが期待している言葉でなくても──です?」
マオ
「…………違うのかよ…」
セロフィート
「気分に依ります」
マオ
「そーですか……」
セロフィート
「マ〜〜〜オ。
不貞腐れないでください。
可愛いです♪」
マオ
「止めろよっ!(////)
抱き付くなっ!
頬っぺツンツンすんなっ!!(////)」
後ろからセロフィートに抱き付かれ、俯せにベッドへ倒れたマオは、足掻きながらセロフィートに抵抗する。
顔を赤らめて嫌がるマオの姿を見下ろしながら、セロフィートは可笑しくて、クスクスと静かに笑う。
マオの背中に付けたキスマークの赤い痕が、まるで虫に刺された痕の様に見えて、可笑しくて堪らないのだ。
不老不死になったマオは、虫刺されに悩む必要が無くなった。
体内から臓器の類いが無くなったと同時に血管も無くなり、血液は流れていない。
血液を好物とする虫に刺される事も無くなった。
仮に虫に刺されたとしても、体内に蓄積されている〈 テフ( 原質の源 ) 〉が刺された痕を即座に修復してしまう為、痕跡が残らないのである。
其の為、セロフィートは態態マオの首筋,首元,背中にキスマークを付けていたのである。
唇で吸い付いて出来た痕は、怪我や傷とは違い、3日は消えずに残っている。
血管が無く、血液が流れていない為、内出血もしない。
虫に刺されたマオが見たいが為だけに、セロフィートはマオを愛でていただけで、言葉通りに、マオで遊んでいたのである。
マオ
「ちょっ──さっきから何笑ってんだよ!!」
セロフィート
「ふはっ。
すみません……。
だって…可笑しくて……ふはっ!」
マオの今の状態は、セロフィートにはツボだった。
マオ
「〜〜〜〜セロ!!」
セロフィート
「ふふふふふふ……」
マオ
「……………………。
だっ…大丈夫…なのか??」
セロフィート
「はい?
大丈夫ですけど?
──ふはっ」
マオ
「…………服…着ていいか?」
セロフィート
「え??
着なくていいです。
ふはっ…」
マオ
「……………………」
何故セロフィートが笑っているのか、マオには理由が分からない。
何がそんなに可笑しいのか分からないマオは、段段と心配になって来た。
起き上がったマオは、取り敢えず、椅子の上に置いていた衣服へ手を伸ばした。
衣服を掴んだマオは、素早く衣服を着た。
セロフィート
「着なくて良かったのに……」
マオが衣服を着てしまった事で、虫刺されの痕に見えていたキスマークが見れなくなり、セロフィートは如何にも残念そうな表情をしながら、ガッカリした声色で呟いた。
マオ
「そんな顔で見るなよ…。
オレが悪いみたいじゃんか」
セロフィート
「其の通りです。
脱いでください」
マオ
「脱がねぇよ!!(////)」
セロフィート
「え〜〜〜〜……。
面白かったのに……。
マオのケチん坊さん…」
マオ
「ケチん坊?!
オレ、ずっとサービスしてたろ!!
何でだよ……」
セロフィート
「まぁ、良いです…。
そろそろ寝てはどうです?」
マオ
「もう?
そんな時間なのか??」
セロフィート
「22時を過ぎてます。
其に〈 にゅい 〉がマオを待ってます」
マオ
「〈 にゅい 〉……」
〈 にゅい 〉へ目を向けると、『 何時でもカモ〜ン! 』な雰囲気を醸し出している。
マオ
「まさか…本気でオレの枕をする気なのか?」
にゅい
「にゅいにゅい…にゅい!」
マオ
「確かに気持ちいけど……」
セロフィート
「マオ、抱き枕になってもらってはどうです?」
マオ
「抱き枕ぁ??」
セロフィート
「そうです。
一度ぐらい寝心地を試してあげてはどうです?」
マオ
「………………分かったよ。
セロ、オレの抱き枕出してくれるか?」
セロフィート
「もう出してます。
〈 にゅい 〉も姿を変えてます」
マオ
「早っ!!
……うわぁ〜〜……。
色の違う抱き枕だ……。
〈 賢者の石 〉を抱き枕にして寝る〈 錬金術師 〉なんて≪ 世界 ≫中を探したって、オレだけだよな〜〜」
セロフィート
「そうですね。
なんちゃって〈 錬金術師 〉さん♪」
マオ
「………………(////)」




