♥ 「 賢者の石 」でけた!
◎ セロフィートに協力してもらう為に、マオが見せた “ おねだり ” は何だったのか??
セロフィートにはウケましたが、マオは顔から火が出る程に恥ずかしかったに違いありません。
真面目な人間にとっては、屈辱的な行為となるのではないでしょうか?
◎ 尻文字で、おねだり!!
ん~~~でも、衣服を脱ぐ必要が無いから没カナー?
面白い事好きのセロフィートにはウケそうにない……かも?
セロフィート
「 今、此処で作って見せましょう 」
マオ
「 ええっ?!
でも……い、いいの?? 」
セロフィート
「 構いません。
ワタシに本気を見せてくれたマオへの御褒美です 」
マオ
「 セロぉ…(////)」
セロフィート
「 賢者の石の精製は今回きりです。
良く見ていなさい 」
そう言うと、セロフィートは古代魔法を発動させた。
魔法陣の中央に〈 原質の源 〉が集まる。
魔法陣の中央に集まった〈 原質の源 〉は、光の粒子となり、形を作り上げていく。
魔法陣の中央に現れたのは、出来上がった賢者の石だ。
賢者の石は、ぷるんぷるんしており、ぷよぷよしたゼリーを思わせるような物体だった。
賢者の石だからといって、鉱物ではなく、硬くもなかった。
マオ
「 ………………へ??
これが…噂の賢者の石……なのか? 」
セロフィート
「 そうです 」
マオ
「 ………………。
『 そうです 』って……。
この、ぷるんぷるん…ぷにぷに…してるゼリーみたいな物体が……賢者の石……なのか?? 」
セロフィート
「 そうです 」
マオ
「 ………………。
嘘言うなよ~~~~!!!!
こんなっ……!!
ぷるんぷるんして、ぷよぷよしてるのが賢者の石だなんて、何かの冗談だろ!!
第一、石じゃないし、硬くないじゃんか 」
セロフィート
「 賢者の石が石だと誰が決めました?
硬い鉱物だと誰が決めました?
誰も賢者の石を精製する事は不可能です。
見た者も実在しないというのに──。
抑、低脳な人間に賢者の石を作る事は不可能です。
先程も言ったでしょう 」
マオ
「 そ…そうだけど……。
( 低脳な人間って……。
随分な言い方だな〜〜〜……。
セロ……やっぱり、人間が嫌いなのかな…… )」
セロフィート
「 ワタシだからこそ、甚も簡単に作れました。
賢者の石は人間が思い描いているような “ 万能の石 ” では決してないです。
第一、人間には賢者の石に触れる事すら出来ません。
ワタシには無害な賢者の石も、人間には有害物極まりないです 」
マオ
「 マジかよ?!
人間には毒なのかよ?? 」
セロフィート
「 毒とは違います。
“ 有害 ” とは言っても意味が違いますし 」
マオ
「 意味ぃ??
人間が賢者の石に触ったらどうなるんだ? 」
セロフィート
「 賢者の石は生き物です。
丸呑みされます。
賢者の石の中で溶かされると骨も残らず消化されます 」
マオ
「 ………………マジですか?? 」
セロフィート
「 ワタシは大真面目です。
折角賢者の石を作りましたし、このまま消してしまうのは少し勿体無いです 」
マオ
「 …………なぁ、セロ…。
オレは触っても大丈夫なの? 」
セロフィート
「 触りたいです? 」
マオ
「 …………出来るなら… 」
セロフィート
「 ふふふ。
マオは不老不死です。
触っても大丈夫です 」
マオ
「 本当に??
呑み込まれたりしないか? 」
セロフィート
「 安心なさい。
マオはワタシと契約を交わした身です。
マオの安全はワタシが保証します 」
マオ
「 うん(////)」
セロフィート
「 賢者の石の別名は “ スライム ” です 」
マオ
「 スライム?? 」
セロフィート
「 但し、怪物のスライムとは全くの別物です。
間違えないようにしてください 」
マオ
「 ………………。
オレ…スライムなんて怪物、見た事無いよ… 」
セロフィート
「 それはそうでしょう。
≪ エルゼシア大陸 ≫にスライムは居ませんし 」
マオ
「 居ないのかよ! 」
セロフィート
「 この賢者の石は生きてます。
意思を持ってますし、知脳も高いです。
姿も大きくしたり、小さくしたりと自由自在に変える事も出来ます 」
マオ
「 へ、へぇ……。
凄いんだな…… 」
賢者の石
「 にゅい 」
マオ
「 へ? 」
賢者の石
「 にゅい。
にゅ〜〜〜〜い(////)」
賢者の石は「 にゅいにゅい 」と声を出しながら、セロフィートの足にスリスリと体を刷り寄せている。
マオ
「 …………今……鳴いた?? 」
セロフィート
「 生きてますし 」
マオ
「 何かセロに懐いてるよな? 」
セロフィート
「 ワタシが親だと本能で理解してます 」
マオ
「 何か…懐いてる姿が可愛いな(////)
生き物みたいだし、『 賢者の石だよ 』って言われても信じられないよな〜〜 」
セロフィート
「 試してみます? 」
マオ
「 え?
『 試す 』って何を? 」
セロフィート
「 錬金術と呼ばれている事を此処でしてみましょう 」
マオ
「 う、うん!
オレ、錬金術見てみたいよ!!
どうするんだ?? 」
セロフィート
「 そうですね……。
先ずは──、錬成陣を描きます 」
マオ
「 錬成陣??
錬成陣って何だ?
魔法陣みたいなもん? 」
セロフィート
「 魔法陣を少し変えて描きます 」
◎ 人間がするのは「 錬成 」ですが、セロフィートがするのは「 精製 」にしました。