★1.宿泊室(夜) 3
マオは両頬を赤らめると、セロフィートが座っている前──白シーツの上に腰を下ろした。
背中にセロフィートの胸板だろう、感触がある。
後ろに座るセロフィートは両手を前へ伸ばすと、マオの小さな手を優しく握る。
セロフィート
「では…聞かせてください。
ワタシが≪ 家 ≫へ入った後、どうしてマオとムタさんが打ち解けて仲良くなったのか──。
話が終わる迄、寝かせません」
マオ
「〜〜〜〜(////)
打ち解ける様な話しはしてないよ(////)
質問された事に答えただけだし…。
だよな?
〈 にゅい 〉」
にゅい
「にゅい〜。
にゅ〜にゅい!」
マオに聞かれた〈 にゅい 〉は、ぷるぷるした体を上下に動かし、返事をした。
セロフィートには〈 にゅい 〉が何を言っているのか分かるが、マオにはサッパリ分からない。
マオ
「──ひゃ?!(////)」
マオは右側の首筋に、柔らかい唇を感じた。
後ろに座り、マオを抱き込んでいるセロフィートの唇だろう。
右側の首筋が唇に吸われているのが分かる。
マオ
「セ…セロ(////)
擽ったいんだけど(////)」
セロフィート
「マオはワタシの1番で居たくないです?」
マオ
「……居たいです(////)
で、でも…やっぱり恥ずかしいよ(////)」
セロフィート
「フィンが戻って来る迄です。
辛抱なさい」
マオ
「〜〜〜〜(////)
首筋なんて見え易い場所に付けんなよ(////)
背中じゃ駄目なのか?(////)」
セロフィート
「見えるから痕を付ける意味があります」
マオ
「〜〜〜〜(////)」
左側の首筋も、セロフィートの唇に吸われる。
その内、衣服を脱がされるかも知れない。
マオ
「そう言えば、フィンは何処に行ってるんだよ?
≪ 街 ≫に着いてから、ずっと別行動だろ。
1度も《 宿屋 》に戻って来ないしさ…。
ちゃんと無事なのかな?
事件に巻き込まれてたりしないよな?」
セロフィート
「フィンは〈 妖精魔法 〉を使える妖精です。
何かあれば、〈 妖精魔法 〉の反応がありますし、フィンに何かあれば、マオとワタシにも分かる様にしてます。
心配しなくても今は無事です」
マオ
「そうなんだ?
一寸安心した…。
居たら居たで煩いけど、居ないと居ないで静かでさ、一寸寂しいもんな…」
セロフィート
「ふふふ。
マオはフィンにも優しいですね」
マオ
「……う〜〜ん…。
生意気で、口が悪くて、我儘勝手で、キャンキャン煩いけど……〈 妖精 〉だって思うと何でかな〜〜〜許しちゃうって言うか……。
〈 にゅい 〉の事、気に入ってくれるのかな??
フィンって実体あるし、〈 にゅい 〉に触ったら溶けたりしないかな?」
セロフィート
「心配です?」
マオ
「そりゃな〜〜。
〈 にゅい 〉に溶かされる〈 妖精 〉なんて見たくないよ…」
セロフィート
「そうです?
マオがそう思うなら、フィンも〈 にゅい 〉に触れる様にしましょう」
マオ
「え゛っ?!
もしかして、未だしてなかったの??」
セロフィート
「マオしか居ませんでしたし…」
マオ
「いやいやいやいやいや!!
駄目だろ其はっ!
其の場に居なくてもしといてあげないと!!
フィンだって、セロとオレの家族なんだし!!」
セロフィート
「ワタシ、家族はマオが居れば十分です」
マオ
「………………嬉しいけど…(////)
セロはフィンを快く受け入れてるのかと思ってた…。
何気にフィンには優しいし……」
セロフィート
「そうです?
『 ワタシのマオ 』の周りをウロチョロして目障り極まりない〈 妖精 〉だとは思ってます。
フィンに優しくした覚えはないです」
マオ
「…………そう、なんだ…。
セロってフィンが嫌いなのか?」
セロフィート
「『 ワタシのマオ 』にチョッカイを出す害虫です」
マオ
「…………そう、ですか…。
フィンには言わないでほしいな…」
セロフィート
「そうです?」
マオ
「う、うん…。
フィンはさ、セロが大好きだろ?
大好きなセロから、『 目障り極まりない 』だの『 害虫 』だの面と向かって言われたら、流石のフィンも泣いちゃうかも知れないだろ?
…………オレ…泣いてるフィンは見たくないよ…。
フィンには何時も笑っててほしいんだ!!」
セロフィート
「其処迄言うなら、マオの思いを尊重しましょう」
マオ
「本当か?」
セロフィート
「努力はしましょう」
マオ
「( あ〜〜…此、言う気のヤツかな… )」
セロフィートは〈 にゅい 〉の前に右手を翳すと、〈 古代魔法 〉を発動させた。
ぷるるるん──と弾力のあるゼリーの様に揺れる〈 にゅい 〉は、紫色の光に包まれた。
セロフィート
「終わりました。
此で、フィンも〈 にゅい 〉に触れる様になりました。
〈 にゅい 〉に呑み込まれる事も、溶かされる事もないです。
マオ、安心しました?」
マオ
「うん…。
有難な、セロ」
セロフィート
「どう致しまして」
セロフィートはマオの項辺りに唇を当てると、吸い付く。
マオ
「ちょっ…セロ!(////)」
セロフィート
「マ〜〜〜〜オ♪」
マオ
「な、何だよ?
──ってぇ、何勝手にオレの服脱がそうとしてんだ!!」
セロフィート
「はい?
マッサージしようと思って。
好きでしょう?
マッサージ」
マオ
「す、好き…です(////)」




