★1.宿泊室(夜) 1
──*──*──*── 宿屋
《 宿屋 》へ到着したマオ,セロフィートは、《 食堂 》にて夕食を済ませると、《 宿泊室 》へ入った。
──*──*──*── 宿泊室
マオ
「はあ〜〜〜!
食べたな〜〜!
料理の美味い《 宿屋 》って良いよな〜〜〜♪♪」
セロフィート
「食べ足りなければ、料理を出します。
言ってください」
マオ
「うん!
有難な(////)」
セロフィート
「『 おねだり 』の前に聞きたい事があります」
マオ
「何??」
セロフィート
「マオは何故其処迄して人助けしたいです?
ワタシには分かりません」
マオ
「セロ……」
セロフィート
「単に『 人助けが好き 』という訳ではないでしょう?」
マオ
「………………」
セロフィート
「ワタシには話せません?」
マオ
「………………」
セロフィート
「マオ…。
君の1番はワタシの筈。
嫌がるワタシに『 人助けをさせる 』程です。
マオを突き動かす『 何か 』があるのでしょう。
違います?」
マオ
「…………オレは…」
セロフィート
「はい?」
マオ
「……オレの…所為だから……。
オレは…本当なら…〈 皇 〉にならないといけない立場なんだろ?
だけど…オレは〈 皇 〉にはなりたくない……。
オレが〈 皇 〉にならないから…〈 時空の亀裂 〉は何時迄も消えないままだし……、〈 時空の亀裂 〉の悪影響だって受け続けてる……。
オレが〈 皇 〉になりさえすれば…≪ 神界 ≫から〈 神民 〉が≪ エルゼシア大陸 ≫に降りて来てくれて……〈 神の遣い 〉として〈 奇蹟 〉を起こして〈 時空の亀裂 〉を閉じてくれるんだろ?
〈 時空の亀裂 〉が閉じられれば、生き物は〈 時空の亀裂 〉から発せられる悪影響を受ける必要も無くなるし…、怪物だって徐徐に減少して、自然消滅するんだよな??
≪ エルゼシア大陸 ≫を脅かす災厄は去って、〈 陸民 〉は平穏な暮らしを取り戻せる……」
セロフィート
「良く解ってますね。
偉いです、マオ」
マオ
「解ってないよ…。
オレは…何も解ってないんだ……。
だってそうだろ?
オレは──、『 〈 皇 〉になりたくないっ!! 』『 〈 皇 〉にはならないっ!! 』って駄駄を捏ねて…我が儘を言って…此処に居る……。
オレが〈 皇 〉になれば…『 解決する事が沢山ある 』って…オレは知ってるのに……。
オレは…≪ エルゼシア大陸 ≫に酷い事をしてるって…自覚はしてるんだ…。
だから……〈 皇 〉にならない代わりに──って言うか……。
代わりになんてならないって分かってるけど……オレに出来る事があるなら、何かをしたいんだ…。
…………オレがしようとしてる事ってさ…『 罪滅ぼし 』って言うのかな??
……………………。
オレがセロと離れたくなくて…、一緒に居たくて……。
此のまま…ずっとセロと旅を続けたくて……。
≪ エルゼシア大陸 ≫から出て…他の≪ 大陸 ≫に渡って…旅を続けたいんだ!!
ずっと…セロと一緒に居たいから、セロの1番になりたいから、オレは──迷わないで、セロと〈 契約 〉したんだよ!!
セロが傍に居てくれないと、意味がないんだっ!!
セロと離れて生きる為に──、オレは人間を止めて不老不死になったんじゃないよ!!
『 ≪ エルゼシア大陸 ≫の真の持ち主だ 』って言われても──、『 〈 皇 〉になって≪ エルゼシア大陸 ≫を救え 』なんて言われても──、困るよっ!!
『 宿命だから 』って、≪ 世界 ≫の都合を勝手に押し付けられても困るんだっ!!
オレは……、オレを選んでくれたセロが大好きな唯のマオ・ユーグナルだよ!!
…………オレは≪ エルゼシア大陸 ≫よりも…、≪ エルゼシア大陸 ≫で暮らす〈 陸民 〉よりも……、オレを選んでくれたセロフィート・シンミンを選んだんだ。
…………オレは、≪ エルゼシア大陸 ≫と平和を願ってる〈 陸民 〉を裏切ってるんだ……。
裏切り者だよ…。
敵だ……。
…………オレが〈 皇 〉にならない限り、被害に遭って…命を落として…死んでしまう〈 陸民 〉は減らないし、此からも増え続けていくよな…。
皆…オレが通してるの我が儘の被害者だよ…。
オレのする事なんて…償いにもならないと思うけど……」
セロフィート
「マオ──。
君の中心に居るのは、誰でもないワタシ──なのですね」
マオ
「…………うん(////)」
セロフィート
「( ≪ エルゼシア大陸 ≫より、〈 陸民 〉より、ワタシを選んでくれるとは──。
いえ…違いますね。
マオが一途に想い、慕っているのは飽く迄も、ワタシと入れ替わる前のセロフィート・シンミンであって、ワタシではない… )
マオ、君は嬉しい事を言ってくれますね」
マオ
「セロ…(////)
…………セロはオレを軽蔑しないのか??
≪ エルゼシア大陸 ≫よりも…〈 陸民 〉よりも…セロを優先してるんだよ…。
オレは…≪ エルゼシア大陸 ≫と〈 陸民 〉を裏切ってるのに……」
セロフィート
「其が何です?」
マオ
「え??」
セロフィート
「マオ、君は≪ エルゼシア大陸 ≫も〈 陸民 〉も裏切ってません。
況してや自分を『 敵 』等と言うのは甚だしいです」
マオ
「…………セロ?」




