★1.救出 16
コートナエイシッド
「コントって言うのはだね──」
コートナエイシッドは、マオに『 コントとは何ぞや? 』という事を説明してあげたのだった。
──*──*──*──*──
マオ
「──あっ、ムタさんだ!
ムタさ〜〜〜ん!」
ディクノシズムタを見付けたマオは、右手を挙げると元気よく振った。
其はまるで飼い主を見付けた愛犬が尻尾をブンブン振りながら走って行く姿を思わせる。
ディクノシズムタを見付けたマオの喜び様は、セロフィートから見れば面白いものではなかった。
セロフィート
「マオ、君は大袈裟にはしゃぎ過ぎです。
少し落ち着きなさい」
ほんの少し不機嫌なセロフィートは、やんわりとマオを諌めた。
マオ
「ええ?!
オレ、はしゃいでないけど……」
セロフィート
「そうです?
随分と嬉しそうな声ですけど?」
マオ
「そんな事ないよ!」
セロフィート
「本当です?
〈 久遠実成 〉に誓えます?」
マオ
「誓えるよ!」
セロフィート
「……………………」
マオ
「セロ??
( ──あっ、もしかしてセロは…(////) )
{ あ、あのさ…ひょっとして…だけどさ……セロってもしかして…(////) }」
セロフィート
「はい?
何です?」
マオ
「{ ムタさんに妬いてくれてるのか?? }」
セロフィート
「{ はあ?
マオは…ワタシにムタさんを焼いてほしいです?
マオが望むなら、こんがり焼いてあげますけど }」
マオ
「{ 違う〜〜!!
こんがり焼くなんて駄目だからなっ!!
『 こんがり 』どころか『 真っ黒こげ 』にするだろっ!!
そうじゃなくて…ヤキモチ妬いてくれてるのかな……って(////) }」
セロフィート
「{ マオ…。
今晩は焼き餅が食べたいです? }」
マオ
「………………。
{ もういいです…… }
( 少しでも期待したオレの馬鹿……。
セロがオレの為にヤキモチ妬いてくれるなんて事……。
大体『 〈 久遠実成 〉に誓えます? 』なんて事、言われたらオレじゃなくても勘違いしちゃうっつ~~~の!! )
──セロのいけずっ!!」
セロフィート
「マオ?
さっきからどうしました?」
マオ
「どうもしてないよっ(////)」
ディクノシズムタ
「──マオか。
探していた相手と会えた様だな」
マオ
「うん。
あっ、ムタさんに紹介しとくね。
彼はコートさん。
オレが助けたかった〈 マギタ( 魔法使い )見習い 〉だよ。
〈 賢者の石 〉の材料にされる所だったんだ」
コートナエイシッド
「初めまして。
コートナエイシッドです。
良ければ『 コート 』と呼んでください。
〈 暗殺者 〉…さん……ですよね??」
ディクノシズムタ
「如何にも。
〈 暗殺者 〉のリーダーをしているディクノシズムタだ。
俺の事は『 ムタ 』で構わない。
助かって何よりだ。
良かったな」
コートナエイシッド
「はい!
本当です!
保護してもらえるって聞きました。
有難う御座います!」
ディクノシズムタ
「其が任務だからな。
同じ様な境遇の〈 ノマ 〉達が集り作った≪ 村落 ≫がある。
コートさえ良ければ、≪ 村落 ≫で暮らせばいい」
コートナエイシッド
「えぇっ?!
≪ 村落 ≫があるの??
凄いや」
ディクノシズムタ
「被害に遭い掛けた〈 マギタ( 魔法使い ) 〉も暮らして居る。
安心するといい」
コートナエイシッド
「そうなんだ?
今から≪ 村落 ≫が楽しみだなぁ〜〜〜♪♪」
セロフィート
「良かったですね、コートさん」
コートナエイシッド
「はい!」
マオ
「どんな≪ 村落 ≫なんだろうな?
一寸興味出て来ちゃったな」
セロフィート
「行けませんよ」
マオ
「分かってるよ…」
コートナエイシッド
「ん?
いけない??
何で≪ 村落 ≫へ行ったらいけないんですか?」
セロフィート
「おや?
コートさんは存じてません?
今…≪ 街 ≫では『 とある事件 』の解決に全力を注いでます。
事件が解決する迄は≪ 街 ≫から出られない状態です」
マオ
「何度目だろうな〜?
足止めをくらうのって…。
滞在延長料が嵩むよ…」
コートナエイシッド
「事件??
知らないな〜〜。
其って物騒な事件なの??」
マオ
「どうだろう?
オレも詳しくは知らないんだ…。
聞いても教えてくれないしな〜〜」
ディクノシズムタ
「〈 超越魔法使い 〉なら〈 転移魔法 〉で≪ 街 ≫から出られるんじゃないのか?」
セロフィート
「可能です。
マオが其を嫌がってますから…」
マオ
「当たり前だろ!!
誰もしないじゃないか!
ズッコな行為は禁止してるんだ」
ディクノシズムタ
「…………そうか。
世間を騒がせている事件の事なら俺も聞いている」
マオ
「ムタさんは、どんな事件か知ってるの?」
ディクノシズムタ
「詳しくは知らないな。
被害者の首筋に噛まれた痕が付いているらしい」
コートナエイシッド
「噛まれた痕??
虫かな?」
マオ
「人間の首筋に噛み付く虫なんかいたかな??」
ディクノシズムタ
「深深と噛み付かれているらしい。
虫と言うより獣の類いかも知れないな…」
マオ
「獣ぉ??
人間の首筋に噛み付く…獣かぁ〜〜。
セロ…そんな獣、居るのかな?」
セロフィート
「どうでしょう?
流石のワタシでも其処迄は分かりません。
所詮は〈 マギタ( 魔法使い ) 〉ですし…」




