♥ 人形とティータイム 1
──*──*──*── 数十分後
調理器具,食器,食具を片付けた終えたマオは、カウンター席の椅子に座り、セロフィートが淹れてくれた紅茶を飲んでいた。
魔法のティーポットに入っている紅茶である。
マオ
「 いいよな〜。
此処に来れば、何時でもセロの美味しい紅茶が飲み放題だもんな!
ティーポットの数だけ違う味の紅茶が楽しめるのも嬉しいし!
ティーポットの中の紅茶は無くならないんだろ?
古代魔法って凄いよな〜〜〜。
生活に密着してる魔法を考えた人っ偉大だよな! 」
セロフィート
「 古代魔法を考えたのは人ではないです 」
マオ
「 え?
違うの??
人じゃないの?? 」
セロフィート
「 人間には出来ません 」
マオ
「 そうなんだ……。
じゃあ、誰なんだ?? 」
セロフィート
「 天族です 」
マオ
「 天族?? 」
セロフィート
「 天界人,天人,天人,天人,天族,天上人,天使,天使人,天空人,天空人,天民…等々、様々な呼ばれ方をされます。
“ ≪ 天界 ≫で暮らす住人 ” や “ 天使 ” と言えば分かり易いと思います。
頭上に浮いている加護の輪が天使である証となります 」
マオ
「 へぇ〜〜 」
セロフィート
「 翼は消せたり、しまえたり自由自在ですけど、加護の輪だけは消す事も隠す事も出来ません 」
マオ
「 そうなのか?
何で?? 」
セロフィート
「 加護の輪は天使を守護する為に与えられた加護です。
敢えて目に見える形となって現れている加護ですから、消したり隠したりは出来ないのです 」
マオ
「 そ、そうなんだ……。
──でもさ、目に見えてると “ ちゃんと守られてるんだな〜 ” って安心出来るよな。
見えないとさ、 “ ちゃんと守られてるのかな? ” って不安に思っちゃうよ。
加護の輪か……。
見てみたいな〜〜 」
セロフィート
「 ≪ 天界 ≫へ行く方法が無い間は無理です。
≪ 天界 ≫へ行くには、天界門を通らなければ行けません。
ですが、≪ 人間界 ≫の地上に天界門が出現する事は先ず無いです 」
マオ
「 そ、そうなの?? 」
セロフィート
「 天界門が出現するとしても遥か上空──雲の上ですし 」
マオ
「 行けないな〜〜〜。
そうだ!
古代魔法でさ、雲の上を歩けるように出来ないのか? 」
セロフィート
「 マオ……。
古代魔法は便利な魔法すけど、万能な魔法ではないです。
大抵の事は可能でも万能な魔法は存在しないのです 」
マオ
「 出来ないのか…… 」
セロフィート
「 出来ますけど…。
雲は小さな水や氷の粒が集まって出来ている液体です。
固めると重さで地上へ落ちてしまうので、落ちないように古代魔法で浮かせます。
態々、雲全体を固めなくても魔法陣の上を歩けばいいだけの事です 」
マオ
「 凄いじゃんか! 」
セロフィート
「 マオとワタシの履いているブーツは特別製です。
水の上も雲の上も余裕で歩けます 」
マオ
「 マジ?! 」
セロフィート
「 本当です。
安心しました? 」
マオ
「 うん!
そっかぁ〜〜〜。
オレ、雲の上も歩けるんだな〜〜〜(////)
フヘヘヘ(////)
あっ…じゃあさ、天使はどうしてるんだ?
天使も雲の上を歩けるブーツみたいなのを履いてるのか? 」
セロフィート
「 天使は魔法陣の上を歩きます。
古代魔法を発動させる事が出来る天使は10枚以上の翼を生やした天使だけと決められてます。
大天使が関与していると考えれば良いです 」
マオ
「 大天使?? 」
セロフィート
「 大天使は天使の長的存在です。
大天使を補佐する天使を天使長と呼びます 」
マオ
「 そうなんだ?
じゃあさ、天使長は古代魔法は使えないんだ? 」
セロフィート
「 10枚以上の翼を生やした天使長なら古代魔法を使えます。
≪ 天界 ≫に依っては大天使より翼の枚数が多い天使長も居ますし 」
マオ
「 へぇ…。
じゃあさ、天使長に頭の上がらない大天使も居たりするのかな? 」
セロフィート
「 居るでしょうね。
≪ 天界 ≫も数多く存在してますし 」