♥ 温泉に入ろう 2
──*──*──*── 洗面脱衣場
洗面脱衣場に設置されている棚の前で衣服を脱いだマオは浴場へ入った。
──*──*──*── 浴場
フィンフィレイナとにゅいは先に入っていた。
案の定マオは、タオルを巻いて下腹部を隠している。
マオのようにタオルを巻いて下腹部を隠して浴場へ入る男性は、≪ エルゼシア大陸 ≫では珍しいタイプである。
人間の姿になっているフィンフィレイナは、濁り湯の白黄色風呂に入っている。
にゅいは猛吹雪が目の前で見れる風呂に入っていた。
にゅいの場合は、入ると言うよりも温泉の湯に、プカーーーと浮いている。
賢者の石なのに沈むどころか、気持ち良さそうにスイスイと泳いでいた。
マオ
「 にゅいって泳げるんだな〜〜 」
フィンフィレイナ
「 セロ様が沈まないようにしてくれたのよ 」
マオ
「 泳いでるにゅいって癒されるよな〜〜〜(////)」
フィンフィレイナ
「 入ってるのは熱湯風呂だけどね〜〜。
マオ、折角だから熱湯風呂に入ってみなさいよ 」
マオ
「 はぁ?
嫌だよ!
オレは昔から適温風呂に入る──って決めてるんだ! 」
フィンフィレイナ
「 つっまんないわねぇ〜〜。
熱湯風呂に入って慌てふためくアンタが見たかったのに! 」
マオ
「 最低な楽しみ方だよ!! 」
マオは適温風呂へ入る。
熱湯風呂をスイスイと泳いでいたにゅいは、温め風呂へ移動していた。
フィンフィレイナ
「 あら〜〜〜?
そうなの??
そんなの気にするなんて、心の器が小さいわねぇ〜〜。
あぁっ!
だ〜か〜ら、異性にも相手にされないのね!
心の狭過ぎる男って、無意識に避けられちゃうのよね〜〜〜。
分かるわ〜〜〜 」
マオ
「 何が分かるんだよ!
それに余計なお世話だよ!
オレは別に異性にモテなくてもいいんだ。
セロが居てくれさえすれば……(////)」
フィンフィレイナ
「 重症だわね……。
マオ〜〜〜。
アンタねぇ、セロ様をオカズにして抜いてないでしょうねぇ? 」
マオ
「 はぁ?
抜くって何を?
飯??
言っとくけど、オレはセロが作ってくれた料理は残さず食べるぞ! 」
フィンフィレイナ
「 ……………………あ、そ…。
( コイツ、惚けてんのかしら?? )
──まっ、セロ様の手料理を残す馬鹿なんて存在しないに決まってるわ!
今晩の料理はセロ様が作るんでしょ?
何が食べれるのかしら? 」
マオ
「 クリーム煮だよ。
色んなクリーム煮を作ってくれるみたいなんだ!
パイ包みも作ってくれるってさ 」
フィンフィレイナ
「 ふ〜ん?
クリーム煮ねぇ?
アンタって、本っ当にクリーム煮が好きねぇ 」
マオ
「 だってさ、寒いと食べたくならないか?
クリーム煮。
ポカポカ温まりそうじゃんか 」
フィンフィレイナ
「 寒いのは外でしょ〜。
宿屋の中は、猛吹雪なんて忘れちゃうくらい超快適じゃないのよ 」
マオ
「 気分だよ。
き・ぶ・ん!!
──あぁ〜あぁ〜〜〜……。
本当ならさ〜〜、夜中にセロと一緒に入る予定だったのにな〜〜〜 」
フィンフィレイナ
「 入ればいいじゃないのよ。
〈 お人形様 〉だって、全く入浴しないわけじゃないんだから 」
マオ
「 それは…そうなんだけど……さ(////)」
フィンフィレイナ
「 何よ?
もしかして──、一致ょ前にセロ様の裸に欲情してんの?? 」
マオ
「 は??
ばっ馬鹿言うなよ!!(////)
人間に似せてるだけの身体に何で(////)
乳首だって、臍だって、…………だって付いてないのに…(////)」
フィンフィレイナ
「 何で其処は口に出して言わないのよ?
アンタにだって付いてるでしょーーーが! 」
マオ
「 言わなくても分かってるなら、敢えて言わなくてもいいだろ!(////)
そ、そういうのを言葉に出すのに抵抗のある男だって、少なからず居るんだよ!!
大目に見てよ! 」
フィンフィレイナ
「 はぁ〜〜〜?
マオってば、本っ当に変わってるわねぇ。
面白いっちゃあ、面白いけど……。
アンタ……本当にエルゼシア人なの〜? 」
マオ
「 どういう意味だよ? 」
フィンフィレイナ
「 だって、ねぇ?
体格,背丈,顔,髪,瞳,肌の色の何れを見たってエルゼシア人とは似ても似つかないじゃないのよ。
マオが “ エルゼシア人である ” って事を先ず疑っちゃうわよ。
下手したら小徒の女子よりも背が低くて華奢で小柄なんでしょ? 」
マオ
「 〜〜〜〜〜〜もうっ(////)
気にしてるんだから言うなよ!(////)」
フィンフィレイナ
「 ≪ エルゼシア大陸 ≫の領海の外には、≪ エルゼシア大陸 ≫を守る為に多くの渦巻きが発生しているわ。
そのお蔭もあって、他の大陸からの侵略を心配する必要がないし、船が≪ エルゼシア大陸 ≫の領海へ入るなんて先ず無理だわね。
その代わりに他の大陸へ行けなくなって、交流が絶たれたわけだけど 」
マオ
「 えっ?
そうなの?? 」
フィンフィレイナ
「 はぁ?
知らないのぉ〜 」