「 一日目 」の始まりです。
◎ 絡まれていたマギタを助けたマオ・ユーグナル。
滞在中に宿泊している宿屋へ帰って来たマオが、読書中のセロフィートへ話し掛けた所から始まります。
◎ 途中からのスタートで、すみません。
良くある事なので慣れていただけると有り難いです。
時間があれば、一日目の朝から宿屋へ帰る迄のマオ視点を書きたいと思います。
期待はしないでください。
◎ セロフィートの口調が未だ安定していません。
コロコロと変わりますが気にせず読んでください。
基本は敬語……っぽくない「 なんちゃって敬語 」を使って話します。
──*──*──*── ベリチェストの街
──*──*──*── 宿屋街
──*──*──*── 宿屋
──*──*──*── 宿泊室
マオ
「 なぁ、セロ… 」
セロフィート
「 何です? 」
マオ
「 “ 賢者の石 ” って知ってるか? 」
セロフィート
「 はい?
賢者の石…です? 」
マオ
「 そっ!
どう? 」
セロフィート
「 『 どう? 』と言われても……。
知ってますけど… 」
マオ
「 本当か?! 」
セロフィート
「 嘘を吐いてどうします。
賢者の石がどうしました? 」
マオ
「 ≪ 街 ≫の中を散策してたらさ、柄の悪いマギ法ほうタ使つかいに絡からまれてたマ魔まギ法ほうタ使つかい見み習ならいを助たすけたんだ! 」
セロフィート
「 また人にんひ間げんと助だすけです?
好すきですね 」
マオ
「 うむ〜〜〜。
『 また 』って言いうなよ〜〜。
困こまってたんだよ。
助たすけを求もとめられたんだ。
仕し方かた無ないだろ〜〜 」
セロフィート
「 はいはい。
そういう事ことにしときましょう。
──それで?
マオが善ぜん意いの親しん切せつ心しんで助たすけたマ魔まギ法ほうタ使つかい見み習ならいがどうしました? 」
マオ
「 うん──。
師し匠しょうに頼たのまれて材ざい料りょうを集あつめてたらしいんだ。
集あつめてた材ざい料りょうが揃そろったから、帰かえる途と中ちゅうだったらしいよ。
帰かえり道みちで襲おそわれて、揃そろえた材ざい料りょうを横よこ取どりされそうな所ところに、オレが通とおり掛かかって助たすけた──ってわけだよ 」
セロフィート
「 ははぁ…。
それで? 」
マオ
「 集あつめた材ざい料りょうを何なにに使つかうのか、駄だ目め元もとで聞きいてみたんだ。
──でさ、師し匠しょうが作つくろうとしてるのが──、賢けん者じゃの石いしなんだってさ 」
セロフィート
「 それで? 」
マオ
「 ………………。
セロは知しってるかな~~って思おもってさ…… 」
セロフィート
「 マオは部ぶ外がい者しゃでしょう?
幾いくら “ 恩おん人じん ” から聞きかれたからと言いって、軽かる々がるしく話はなして良よい内ない容ようではない筈はずです 」
マオ
「 そ、そうなの??
オレ……聞きかない方ほうが良よかったのかな…… 」
セロフィート
「 そのマ魔まギ法ほうタ使つかい見み習ならいは “ 守しゅ秘ひ義ぎ務む ” と言いう言こと葉ばを知しりません?
部ぶ外がい者しゃのマオに簡かん単たんに教おしえるぐらいですし、大たいして重じゅう要よう視しをしてなかったのでしょうね… 」
マオ
「 ………………。
セロ……『 重じゅう要よう視しをしてなかった 』って何なんの事こと?? 」
セロフィート
「 “ 賢けん者じゃの石いしを錬れん成せいする ” という事ことです。
“ 賢けん者じゃの石いしを錬れん成せいする ” という事ことは、 “ 内ない密みつ ” に事ことを進すすめるのがマ魔まギ法ほうタ使つかいの中なかでは暗あん黙もくの掟おきてとなってます。
“ 賢けん者じゃの石いしを錬れん成せいする ” という事ことを大だい大だい的てきに公こう言げんするマ魔まギ法ほうタ使つかいは居いません。
“ 殺ころしてくれ ” と言いっているようなものです 」
マオ
「 えっ──なんで??
『 殺ころしてくれ 』って何なんだよ??
物ぶっ騒そうじゃないか 」
セロフィート
「 そうです?
マ魔まギ法ほうタ使つかい同どう士しで勝かっ手てに決きめた掟おきてです。
マオとワタシには関かん係けい無ないですし… 」
マオ
「 でもさ…… “ 賢けん者じゃの石いしを錬れん成せいさせる ” ってだけで何なんで殺ころされないといけないんだよ? 」
セロフィート
「 賢けん者じゃの石いしの錬れん成せいに関かんしてだけは、 “ 抜ぬけ駆がけ厳げん禁きん ” という掟おきてがあります。
マ魔まギ法ほうタ使つかい同どう士しで決きめた掟おきてを破やぶるのです。
賢けん者じゃの石いしの錬れん成せいが成せい功こうしようがしまいが、師し匠しょう諸もろとも弟で子しの末まっ端たんまで殺ころされてしまうでしょう。
マ魔まギ法ほうタ使つかいは掟おきてを破やぶった者ものには厳きびしいですし。
見みせしめに公こう開かい処しょ刑けいとなる場ば合あいもあります 」
マオ
「 公こう開かい処しょ刑けいって!!
酷ひどいじゃんか! 」
セロフィート
「 そうです?
師し匠しょうの方ほうは内ない密みつに賢けん者じゃの石いしの錬れん成せいを試こころみるつもりだったとしても、お馬バ鹿カさんな弟で子し見み習ならいの所せ為いで、生しょう涯がいの幕まくを下おろされてしまうならば、さぞや悔くやしい思おもいをするでしょうね 」
マオ
「 ………………なぁ、セロ…。
助たすけられないかな? 」
セロフィート
「 はい?
マ魔まギ法ほうタ使つかいとマ魔まギ法ほうタ使つかい見み習ならいを助たすけるつもりです? 」
マオ
「 うん。
オレ達たちで助たすけよう! 」
セロフィート
「 ……………………。
マオ…。
その『 オレ達たちで 』の中なかに、ワタシも入はいってます? 」
マオ
「 当あたり前まえだろ!!
セロとオレで助たすけるんだよ。
セロなら簡かん単たんに助たすけ出だせるだろ? 」
セロフィート
「 マオ…。
君きみは…ワタシが人にんひ間げんと助だすけが嫌きらいな事ことは知しってるでしょう? 」
マオ
「 知しってるけど……。
だけど、オレにはセロしか居いないんだ!!
セロしか頼たよれる相あい手てが居いないんだよ…。
頼たのむよ、セロ!
手て伝つだってくれよ〜〜〜〜。
オレ……助たすけた相あい手てが殺ころされるなんて嫌やだよ!! 」
セロフィート
「 マオ…… 」
マオ
「 …………駄ダ目メなのか?? 」
セロフィート
「 ………………。
仕し方かた無ないですね。
マオから “ おねだり ” されては断ことわれません 」
マオ
「 『 おねだり 』って……。
…………しないと駄ダ目メなのか? 」
セロフィート
「 助たすけたいのでしょう?
勿もち論ろん、見みせてくれますよね?
お・ね・だ・り 」
マオ
「 〜〜〜〜〜(////)
セロの意い地じ悪わるっ!! 」
セロフィート
「 何なにを言いいます。
人にんひ間げんと助だすけが嫌いやなワタシに手て伝だつってほしいのでしょう?
“ おねだり ” するのが嫌いやなら、してくれなくても良よいです。
ワタシは一いっ切さい手て伝つだいません。
君きみマオ1人りで頑がん張ばってください 」
マオ
「 ……………… 」